祝福
いつも読んで頂きありがとうございます。
お陰さまで2章開始となります。
ストーリーや設定考えるのが楽しくて投稿遅くなってしまいました。
申し訳ありませんでした。
『守りたい者とやらは守れたか?』
自分は今、再び真っ白な空間で獣王と話をしている。
「…」
『浮かない顔だな。せっかく力を貸してやったのに。』
「お前のせいだ!お前のせいでセグメに嫌われてしまったんだ!」
『死にそうだった癖によく言う。お前のやり方では何も守れなかったでわないか!それに、女から離れたのはお前が諦めただけだ!』
「違う自分はセグメの為を思って『他人のせいにするな!!』」
『お前は自分の欲望を諦めただけだ。お前は弱すぎる、心も身体も。それではこれから先も失い続けるぞ。』
「…そうかも知れない。」
『力をやろう、その代わりに我の体を探せ。失いたく無ければ!』
「力が欲しい。もう何も失いたく無い。」
『よかろう。祝福を授ける。目を閉じろ。』
自分は目を閉じた、獣王が近づいて来るのが分かる。
『神よ獣王の名において祝福を授ける事を許したまえ。』
「…」
『もういいぞ。』
自分は目を開けた、目の前には深い森が広がっていた。
『お前の体に魔力の一部を移した。好きに使うがいい。ただし1度に大量の魔力を使うな。魔力に呑まれるぞ。あと人前で使うのも避けた方がいい、我の魔力は目にするだけで恐怖を与える。』
頭の中に声が響いた。
(喋れるようになったんだな。それで、お前の身体は何処に有るんだ?)
『それは分からぬ。だが西に向かえ、知ってそうな者に心当たりがある。』
(西か…。それじゃあ魔力の練習しながら西に向かうか。)
(そう言えば獣王、お前に名前は無いのか?)
『クルフ。皆そう呼ぶ。』
(ダインだ。よろしくな、クルフ。)
『馴れ合うつもりは無い。精々死なないようにしろ。』
自分は…、俺は強くなる!
西に向かって歩き出した。新しい力と決意を抱いて。