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転生チートってお約束じゃないの?  作者: ちょき
少年期
10/18

セグメ視点

私の名前はセグメ・シュバイン。ロイル王国、シュバイン領の領主ガイゼルお父様の長女です。


まず私の家族や領地を紹介します。

シュバイン領の自慢はとても強い騎士団よ!騎士団のダンジョン遠征は名産品の無いシュバイン領ではとても重要なの。

お父様は名の知れた将軍でとても強いのよ。でも領地運営は苦手で町長.村長さんは大変みたい。お母様は王都の貴族の出身でマナーには厳しくてよく怒られちゃうの…。でも両親とも私を大切にしてくれます。


ある日お父様が私と一緒に勉強する同い年の男の子が来ると言いました。もう大人以上に頭が良く領内の事を任せる人に育てる為だそうです。私は同い年の子と余り話をしたことがないの、余り屋敷から出ないし、お客さんが子供を連れてくる事は有るけど私より年上の人ばっかりなんだもん。だからちょっと不安だったけど楽しみだったわ。


真面目で優しい人だったわ。でも彼はとっても変わっていたの。片寄っていると言った方がいいかもしれないわね。彼はものすごく頭が良くて先生でも知らない知識をいくつも知っていたの、でもね、誰でも知っていることは余り知らなかったわ。


彼とはすぐに仲良くなったわ。私は初めて友達が出来たの。とても嬉しくて色々お話したし、とても楽しかったわ。彼との会話が一番の楽しみだった。


だから彼が呪いの腕輪をはめて部屋に軟禁された時は本当に心配したし彼の力になりたくていろんな人に彼が部屋から出れるようにお願いしたわ。彼は部屋から出た次の日に私にとても感謝してくれた。私も嬉しかったわ。


私の初めての領内視察の最中に彼が私を守ってくれると約束してくれた…。今思うととっても恥ずかしい、彼は兄達よりもずっと大人っぽかったしとても優しかった。彼の話に私はいつもドキドキしてたわ。いつまでも一緒にいたいと思っていたから彼が約束してくれた時はとても嬉しかった。


視察は順調で最後の村に行く途中、女性の叫び声が聞こえたの。すぐに団長さんが騎士団の人を連れて様子見に行ったわ、その後に山賊達が襲われたの。途中危ない時もあったけどサリーの活躍で山賊達を追い返したの。そして、団員さん達の手当てが終わった頃カイ兄さんがサリーを殺したの。どうやら彼の呪われた腕輪が欲しかったようで山賊達がまた来て騎士団の人と戦いだした、私は彼に促されて逃げようとしたの。でも逃げられずに山賊に切られそうになったの、そしたら彼が私をかばって切られてしまった。私はまた切られそうになった、怖かった。死にたくなかったもっと彼と話がしたかった。死を前にして私が思ったのは彼の事だった。


でも山賊の剣が私に当たる事はなかった、彼が助けてくれたの、さっき私をかばって深いケガをおったはずの彼が。腕輪を赤く光らせて。

彼はそのまま山賊達を一人残らず殺していったわ山賊達を手引きしたカイ兄さんも一緒に。ただそれを見てた私は恐怖でからだ中が震えていたわ、彼の殺し方が酷かったの。山賊達の首を飛ばし体を千切り内臓を引き出したりしていったわ、そして彼は笑っていたの…。本当に楽しそうに。


そして、最後に私の方に歩いてきたわ。その時私は殺されると思ったわ。目の前の人物がとても私が知っている彼じゃなかった。あの大人びてとても嬉しかった彼じゃ無かった。思わず叫んでしまった。


「来ないで!」「人殺し!」


私も必至だった。身体中が恐怖で一杯だった。


そしたら彼は後ろを向いて去って行ってしまった。結構時間がたった後にライス団長が戻って来たわ、私が一人で体を震わせていたら「何が会ったのですか?」と聞いて来たけど私は何も喋れなかった。体が思うように動かなかった。それは屋敷に帰っても治らなかった。あの時の光景が夢に出て、そのたびに恐怖で震えていた。目の前の人がいつ豹変して私を殺しに来るかと思った…。


何週間かして私はやっと落ち着いてきたわ。そして、彼に会いたかった。会ってもう一度話がしたかった。不思議よね。


あの日の事はもう誰も聞いて来ないし話してもいないわ。私はお父様にお願いして12才になったら王都の学校に行かしてもらうことになったわ。そして卒業したら彼を探すの。本当は今すぐ行きたいけどそれは諦めたわ、お父様には断られたし何の力も無いもの…。でも、必ずもう一度会って話をしなきゃいけないの。その為に勉強したり情報を集めたりしているの。


ダイン…。私の初めての友達。早く会いたい…。

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