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渇いた夜に  作者: ナッツ外道
第1章
2/16

ユーザー登録

 気がつくと、どこかの川原に居た…。砂利の上で目を覚ましたので、身体が痛い。川原って…。マンションの一室から飛びすぎだろ。


 そんなことを考えていると、さっき気を失ったときよりは頭の中がクリアな状態であることに気がつく。現状確認…と思って周りを見渡してみるが、あいにくそこが川原であるということしかわからない。


 なんというか……めんどくせぇ~……。


 何が何だかわからない現状に、とにかくそう思った。


 起き上がって、服についている汚れを払う。と、左手に違和感がある。


 あれ?なんか手の甲についてる。 ん?? 模様???


 触ると刺青か何かのように消えない模様だと気付く。蛇が2匹、お互いの尾を飲み込むように咥えているモノだ。


 何コレ…寝ている間にタトゥーを入れられてるとか、どんな罰ゲーム…?っていうか、どんな変態がこんなことすんだよっ! 野良彫り師かっっ!! …なんだよ、野良彫り師って…。


 セルフ突っ込みを脳内で行った後だった。



 「ユーザー登録をして下さい。」



 バッと、振り返る。誰も居ない。



 「ユーザー登録をして下さい。」


 

 しばし、腕を組んで考える。そして、とにかく自分しか居ない現状を踏まえて答えることにした。


 「誰だっっ!!!」


 思いのほか大きい声だったが、川のせせらぎ以外に返答の声は聞こえない。…が


 「魔導式インターフェースへの、ユーザー登録をして下さい。」


 声は止まず。


 「…なんなんだよ。俺に言ってるのか?」


 「肯定します。ユーザー登録をして下さい。」


 返事しやがった。


 「なんで…、っていうか誰なんだよ!!」


 「…誰とは、私への質問でしょうか?あなたの身体へ融合した魔導式インターフェースです。」


 「…なにその超展開。っていうか融合って言った?」


 「肯定します。私は、あなたと融合した魔導式インターフェースです。」


 「…よし。話がまったく見えんが、とりあえず聞く相手が居るのだから聞いておこう。ここは何処だ。」


 「ヘレナと呼ばれる国の、サルーン領南部に位置する小川です。」


 「さぁ、いよいよ頭がおかしくなったのかなっ!?」


 話の展開がわからないので、とりあえず大声をだしてみた。


 「さらに詳細な位置情報を希望でしょうか? それでは、はじめにユーザー登録を…」


 「あー!!!! ったく、なんなんだよ!!!!」


 頭を掻き毟ってみる。もう降参。それが今の感想だ。



 観念して、マドウシキインターフェースと名乗る声に現状を詳しく聞いてみると、次のようなことが判明した。



 コイツは地球ではなく、現在俺が居る「レイス」と呼ばれる世界で作られたモノである。

 コイツと融合したこの世界のヤツが、転移に失敗して時間や場所、世界までも超えて俺の家で死んだ。

 そして、あらかじめプログラムされていた「ユーザーが死んだら、適当に近くの生物と融合して帰還する」という、人の道を完全に逸脱したモノを遂行。

 俺に融合して今に至る、というわけだ。


 「…超絶迷惑なんですが。とりあえず、世界が違うとかいきなり言われても、どうすりゃいいんだよ。」


 「エネルギー残量、ユーザーの健康維持が必要です。水分補給を推奨します。」


 話がバッツリと切れた。俺の質問に答えやがれこの野郎。

 とにかく、埒が明かないので言われた通りに川の水を飲もうと川へ手を入れる。

 すると、左手が水を吸収している感覚がハッキリとわかった。


 「…マジかよ。」


 その途端、身体の疲れやさっきまでの乗り物酔いに近い感じがスッキリした。


 「本当なんだな。」


 「肯定します。私はあなたと融合した魔導式インターフェースです。」



 とにかく、さっきから煩いのでユーザー登録からはじめることにした。



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