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海に落ちた。  作者: fyin
6/10

【駕籠の中で踊るよほうき星】




「ん・・・。」




 どうやら気を失っていたようだった。

なぜか気を失う前より怠くもないし辛くもない。

あれ、もしかして私死んだ?なんて事はないと思うけど。



「あ、起きた。」



「・・・人魚さん?」



「うん、なに?」



「ここ、どこですか。」



 声がした方を振り返ると、人魚さんがいた。というか、浮いていた。

水中を泳ぐように、すいとこちらへ寄ってきた。


螢石ほたるいしのような、なんかぼんやりと青白く光る水晶のようなものがあちこちにある。

明るいし、とてもファンタジー。

とりあえず私がさっきまでいた場所ではないことはわかった。




「海の底。」



「は?」



「人に必要な空気がちゃんとあるんだよ。あとね、植物とかもあるんだ。」



 昔すごい魔法使いが作った“箱庭”なんだって。

そう、楽しそうに語った。

楽しそうに。おかしいなって思った。


なんで、そんなに笑顔なんだろうって。

さっきまでそんなに楽しそうに笑うなんてこと、知らなかったのに。




「ねぇ、人魚さん。」



「なに?」



「どうして私、元気になってるの。」



 また、嬉しそうに笑った。




「人魚の血をのんだから」



「それって、あなたのをってことですか?」



「そうだよ。」




 また、にこりと笑った。







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