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何もしたくない魔王と勇者のスローライフ やる気のない世界の中心で  作者: 南蛇井


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第三話王都の“形式的すぎる勇者任命式” scene1壮大なファンファーレ(→実は録音)

 朝の光が大聖堂の尖塔に反射し、広場へ眩しく降り注いでいた。

 荘厳な雰囲気――になるはずだったが、現実はだいぶ違う。


 スピーカーから、やたら平たい音のファンファーレが鳴り響いていた。


 ……いや、鳴り響いている“つもり”だった。


 ──パパパッ……パ……パァ……(音飛び)


 広場に集められた国民たちは、予定通りに拍手を始める。

 けれどその何人かは拍手をしながら目を閉じたまま、

 完全に寝ていた。

 中にはあくびを隠しもせず、「今年も始まったなぁ」とつぶやく老人もいる。


 勇者リオは最前列で待機しながら、

 流れてくる不自然なファンファーレに眉を寄せた。


(……録音、音飛びしてる……)


 空気の緊張感のなさに反比例し、

 大聖堂の装飾だけは妙に豪華だ。

 色鮮やかな旗が風に揺れ、兵士たちがきっちり整列している。

 しかし兵士たちの目もまた半分とろんとしているのが見える。


 リオはため息をのみ込み、

 「今日も形だけか」と心の中でつぶやいた。


 ――こうして、勇者任命式という名の“朝の儀式ごっこ”が、

 今年もゆるく幕を開けた。

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