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何もしたくない魔王と勇者のスローライフ やる気のない世界の中心で  作者: 南蛇井


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scene5 勇者パーティ、緊急出動

こうして――

 “根拠ゼロの噂に全力で振り回される、母性フルスロットルの聖女ミナ”によって、

 勇者パーティは強制遠征へ突入した。


 ミナは背中に非常用の大荷物を背負い、両手には食料袋と回復薬の箱を抱え、気迫だけで風を切る。


「待っててリオ……!

 聖女が今すぐ助けに行くからね……!!」


 その背中には、神聖な光ではなく――危険な圧が漂っていた。


 ガルドはその気迫に半歩押されながら、ぼそりと呟く。


「……こりゃ魔王より聖女様の方が怖えな……」


 ルーナは袖を押さえ、冷静に未来予測を試みる。


「私……魔界に入った瞬間、魔族の皆さんが

 “すみませんでした!!”って土下座する光景が見えるんですが……」


 ガルドは苦笑した。


「……何もしてねぇのにな」


 こうして勇者パーティは、ほぼミナの気迫に押し流される形で――

 森を抜け、山を越え、全速力で魔王城へと向かっていく。



――しかしその頃、魔王城では。


 陽光が差し込む窓辺で、ふかふかのソファに身を沈めながら、

 少年リオは隣に座る魔王アザルの袖を引いた。


「アザル……昼寝しない?」


 アザルは、魔王の威厳を微塵も感じさせない柔い声で返す。


「……うむ」


 二人はそのまま、並んで毛布に潜り込んだ。


 そこには戦火も、危険も、緊迫感の欠片もない。

 ただ、魔界一居心地のいい昼寝タイムがあるだけだった。

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