セパ交流戦で二年連続優勝を目指して
特定の球団名が登場します。
絵美のテンションが最近、かなり高い。もうすぐ、セパ交流戦が始まる様で、去年は楽天が優勝した。その様子を、知って嘉くんは苦笑している。
「交流戦では優勝したかもしれないけれど、結局、最後の順位は広島と揃って四位だったけどね」
『そうなんだけどー、連勝したいじゃん』
「麻衣、困ってるよ」
『ああ、どっちも応援したいからかぁ。地元なんだし、楽天応援すれば良いじゃん』
「いや、今では、広島も麻衣の地元だよ?」
私を挟んで何を言っているんだ。喧嘩している雰囲気では無く、どっちもその駆け引きで楽しんでいるのが分かった。楽しそうなところ申し訳無いんだけど私は本当に困っているよ。
『どっちも応援すれば良いじゃん。それじゃ、ダメなの?』
「まぁ、広島と楽天の試合じゃ無かったら、応援するよ」
『広島と楽天の場合はどうするの?』
「うーん、どっちも応援しない?」
『いやいや、それは無しでしょ』
「まぁ、冗談なんだけど、うん、どっちも応援かな。ほんと、引き分けて欲しいと思うよ」
『サッカーじゃないんだから、滅多に引き分けにはならないねー』
ですよね、無理な話か。私は、隣りの嘉くんに視線を送って、小さくため息を吐いた。ごめん、絵美やっぱり私は嘉くんを優先する。
「絵美、やっぱり、広島の応援かな」
『うん、知ってた。そこは、そうかなって思ってた』
「なんか、ごめんね」
『気にしない、気にしない。どっちかって言うと、麻衣がちゃんと決めた事が嬉しいよ。よっちゃんと広島の応援してね。今年も広島に勝つよー!』
「うん、楽天に勝って、今年は広島が優勝出来ると良いね」
うお、突然後ろから抱き締められた。私が広島の応援をする事にしたのが、そんなに嬉しのか。首元に吸い付くのやめてー! ビデオ通話じゃなくて良かった。
2025/06/02 活動報告掲載




