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中秋の名月(九月二十五日)



 今年は、遥くんのところで、栗入りのお団子を作ってくれていて驚いた。これは、宮城の鳴子で売っている栗団子を食べた遥くんが絶賛したものだ。残念ながら日持ちがしないので、おじいさんには買って来れずに、その遥くんが再現してくれた。でも、その味にはならないってぼやいていたね。そして、それを食べたおじいさんとあーでもないこーでもない、って言って作ってくれた。やっぱり、本場の味があるので、お店に出すことはしてない。



「え、これ、美味しい」

「本場のはもっと美味かった」

「麻衣は食べたことあるの?」



 家族で温泉に行くことがあったので、鳴子にも行ったことがあるので、栗団子も食べたことある。ちなみに、遥くんが食べたものは、全国で二位になった道の駅で売っていたものだ。



「うん、あるよ」

「そっか、麻衣が食べたことあるなら俺も食べてみたいな」

「そう言えば、なんで、遥くんはその道の駅に行ったの?」

「ライブの移動のときに通りかかったんだよね。めちゃくちゃ混んでた」

「まぁ、全国二位に道の駅だからね。って、嘉(よし)くんは行ったのに食べなかったんだね」

「うん、食べてないね」



 宮城から岩手に移動するのが、車だったようで、そのときに寄ったようだ。私は混むので行ったことはない。栗団子は鳴子温泉に行ったときに食べたものだ。



「遥くん、いただきます」



 再現度が高くて、みたらしのかかった柔らかいお餅を切ると中の大きな栗が入っていた。おお、鳴子の栗団子と一緒だ! それも、出来立てなので、ほんのりとまだ温かい。これが、栗団子の醍醐味なんだよね。



「美味しい」

「この、まだ温かい出来立てがいいんだよね」



 栗団子の味に嘉くんも感動していた。本場のはもっと美味しいって言っているけれど、これもすごく美味しい。本当に遥くんはこだわりがすごいんだなと思うよ。

 今日中なら、冷めても美味しいので、残りは今夜のお月見用だ。でも、これ一つでお腹がいっぱいになりそうだ。それは、怒られるからやらないけれどね。


 今夜は、実家から送られてきた、枝豆と、潤くんのところのりんごをお供えして中秋の名月を愛でようと思う。あ、月見酒も忘れずにだね。そう言ったら、嘉くんに笑われたのだった。



 2026/09/25 活動報告掲載

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