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愛夢誕生日2026(九月二日)



 プレゼントに悩んだ私は、シリーズかして、その人の誕生石をプレゼントすることにしたんだけど、愛夢(あいむ)ちゃんで一周してしまった。仕方がないので、莉子さんと美月さんに相談した。一番身近にいる頼もしいお姉さんだ。



「原点に帰れば良いのよ」

「原点?」

「知り合って、もうずいぶん経つでしょ。五年周期で原点に帰ればいいのよ」

「え、同じもの贈っても良いの?」

「耐久性の面でも、そろそろ交換が必要なんじゃないの?」



 そんな、スマホみたいな言い方だ。美月さんは、莉子さんのその言い方に爆笑している。五年じゃ無くても別に一年で交換が必要なものもあるから、同じものでも良いかもね、って言っている莉子さんには、最近姪っ子が産まれた。



「志保ちゃんのところの娘ちゃんと一緒にしないで」

「子供は成長が早いのよね。毎年、服でも良いわね」

「愛夢ちゃんは、もう成長しないけどね」



 毎年、違うものを贈らなければ、って思っていたので、莉子さんの考えに、例えがイマイチだけど、私もそうすることにした。



「でさ、最初に愛夢ちゃんに贈ったものって覚えているの?」

「あー、確か、茶碗だったと思う。だって、その時、お米好きだって知ったから、贈って喜ばれたんだよね」

「いいわね、それ。結婚とかだと、割れ物は敬遠されるけど、誕生日だとお値段的に良心的ね」

「結婚のお祝いのときに、志保ちゃんに箸贈ったことあったじゃないですか」

「あったわね、あの時は本当に喜んでいたわ」

「箸とか茶碗、いいな、って思ったんですよね。うん、決めた。茶碗と箸のセットにします」



 そう言ったら、良いお店知っているわ、と美月さんが教えてくれた。レトロな感じの和食器屋さんがあるようだ。これも、実家の伝手らしい。



「浅草だと知ってるんじゃないですか? 荘太郎(そうたろう)くんの実家って浅草ですよね」

「大丈夫。浅草ではないわ」



 美月さんのお母さん、本当に顔が広いな。場所は葛飾の方だった。そっちも下町風情漂う素敵な街だよね。今度の休みに莉子さんと美月さんと一緒に出掛けることになった。



* * *



「わー、使うのが勿体無い」

「使わない方が勿体無いよ」

「そうですね、ありがとうございます!」



 愛夢ちゃん色の緑の入った茶碗をチョイスした。有田焼でシンプルなもの。夫婦茶碗も考えたんだけど、荘太郎くんの誕生日は四月なんだよね。なので、今回は見送った。



「これ、麻衣さんだと良いですね。誕生日が近いから夫婦茶碗で贈れます」

「ああ、そういえば、もらったことはないかな。遥くんにもらった江戸切子は遥くんのもあって、三色だったんだよね」

「じゃあ、キープで! 私が、贈りますからね」



 いや、プレゼント何を贈るかバラしても良いのか。こう言うパターンは初めてで、思わず笑ってしまった。



 2026/09/02 活動報告掲載

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