小雪の舞い散る日の温かい食べ物
午前中の仕事が終わって、ランチをどこかで食べてから、仙台駅に戻ろうと思った私は、愛夢ちゃんからのメッセージに隣りに立つレーゲンボーゲンの二人に視線を送った。
「愛夢ちゃんの実家の近所なのかな、にお蕎麦屋さんがあって、期間限定で鴨のつけ汁の蕎麦と牡蠣とセリの蕎麦が食べれるって言うんだけど、行きたい?」
「行く」
遥くんの即答に嘉くん、大笑い。あはは、遥くん、鶏好きだよね。それが分かっていて、愛夢ちゃん私たちが仙台にいる事を知っているからこのお店の情報をくれたんだろうな。
「セリって有名なの?」
「全国一の出荷量じゃなかったかな。でも、セリってその辺に生えているものって言う認識だったから、栽培されるなんて、不思議だよ」
それに、料理に乗るセリはメインではなく脇役だ。そのセリをメインで食べるなんて、不思議だ。同じ宮城なのにちょっと離れただけで、食文化が変わるのは面白いって、遥くんに言ったら、「そうだろ」と言う満足気な回答が返ってきた。遥くん、地域の食文化でこの辺も調べたって言ってたかな。
「じゃあ、決まりかな」
「寒いんで、温かいもの食べたい」
「そうだね、雪降ってきちゃったね」
莉子さんと沖さんからも了承してもらえたので、愛夢ちゃんオススメのお店に向かう事にした。TV局の取材で来ていたので、今回は私たちだけだ。荷物は駅のコインロッカーに預けて来た。最寄りの駅から少し歩くけれど、前にお寿司屋さんに行った事があったけれど、そこから遠くはない。
ただ、遥くん寒そうだった。厚手のコートにマフラー、手袋と一番重装備なのに一番寒そうにしていた。寒いの強そうなのかなと思っていたけれど、そんな事無かった。しっかり、カイロもお腹に貼ってるって、嘉くんが言ってた。
お蕎麦屋さん、結構混んでいたけれど回転が早いのかそれほど待たなかった。遥くん、最初は鴨のつけ汁にしようと思っていたんだけど寒さに耐えられなかったのか、鶏そばに変えていた。鴨のつけ汁の方は莉子さんと沖さんが頼んでいた。私と嘉くんは牡蠣とセリの蕎麦だ。
身体も温まって、とても美味しかったです。愛夢ちゃんに感謝だ。
2025/02/25 活動報告掲載