コミケと文香
TVのニュースを見ていた私はぼそりと呟いた。こんな、炎天下の中、よく並ぶなと。TVに映っているのは、大勢の人が列を作って並んでいる様子だ。屋根はないし、日傘も使えない。
「これ、文香が参加しているらしいんだよね」
「え、並んでいるの?」
「いや、販売する側だから、ここまで、並ばなくても入れる? のかなぁ。まぁ、全然知らないんだけど」
すごいな、と嘉くんが呟いた。ふと、TVに見知った顔を見つけて私と嘉くんは顔を見合わせた。かっこいいイケメンが映っている。なんの、コスプレをしているのかは分からない。でも、これは文香だ。
「これって、文香じゃないの?」
「多分、なんでTVでインタビュー受けてるの」
「あはは、麻衣と違う感じのイケメンぶりだね」
嘉くんは、人に興味を持たないけれど、興味を持つと少しくらい変装していても、誰なのか判断付くらしい。いつもの文香と全然違う格好なのだが、文香だと分かった様だ。私の時も一発でバレたしね。探し物が得意なのと一緒なのかもしれない。空間認識能力が高い。
絵美からも、連絡をもらった。まさか、TVに出ていると思わなかった様で、驚いていた。絵美がいつも不思議なのよね、と呟いていた。麻衣なら、そのままで大丈夫なんだけど、文香のあの胸どうしているんだろうと呟いていた。確かに、文香のサイズは結構大きいが、コスプレしている時にはそれが分からない。と言うか、私は大丈夫って何?
その一言に嘉くんは笑っている。笑いながら私の胸に触るのやめてー。
2025/08/18 活動報告掲載




