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帽子の日(八月十日)
帽子の日、それ、語呂合わせじゃん、そう言って、嘉くんは笑った。嘉くんはたまに帽子をかぶる。変装だけでは無く、普段使いでもおしゃれな帽子を被っている。遥くんは、ほとんど被らないけど、最近は身バレする可能性を意識する様になったのか、キャップを被っている。まぁ、嘉くんから、言われる事が増えたからだ。
「麻衣さ、麦わら帽子とか似合いそうだよね」
「似合うのと、被りたいかは別かなー」
「え、麦わら帽子は嫌い?」
「農家出身だから、麦わら帽子が似合うって言うのは、別に言われても構わないんだけど、私、麦わら帽子がちくちくするのが小さい頃から嫌いなのよね。親に被りなさい、って言われていやー、って嫌がったらしいのよね」
「うわ、可愛いエピソードだね。麦わら帽子、確かに、ちくちくするのあるね」
「綺麗に縫製されていれば、大丈夫かな。それと、もっと柔らかい素材だといい」
「それ、麦わら帽子じゃなくなってない?」
「麦わら素材で柔らかいのあるかもよ?」
知らんけど。
2025/08/10 活動報告掲載




