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生徒会での出来事


 ラスティークが文化祭での演劇登録をする為に用紙をを手に生徒会室を訪れる。コンコンコン。と3回ノックをすると中からシャラナーダの返事が聞こえる。ラスティークが扉を開くと目の前には山積みの書類とソファに倒れる弟と後輩、憔悴しかけているシャラナーダとガスティンが手元の書類にサインや判子を押して選別していた。


「ぶ、文化祭での演劇登録をする為に書類を持ってきました……けれど……」


「気にしないでくれ。去年は私もこうだった。先輩もこうだった。書類ならフィリオスの前にある書類の上に置いてくれ 」


 少し躊躇いながらラスティークが指定の場所に書類を置くとフィリオスの安らかな寝顔が視界に入る。


「全く……シャラナーダ様、ガスティン様。この愚弟をあまり甘やかさないで下さいませ。多少厳しくとも付いていけますわ」


「いや、大丈夫だよ。彼は良くやってくれている。だから、あまり厳しくしないでやってくれ」


 ガスティンが苦笑いを零しながらそう言うとラスティークはわざとらしく『まぁ』と驚いた振りをする。


「なんともわざとらしいな」


「そうでしょうか?私としては至って普通の反応ですわよ」


 くすりと笑うとラスティークは一礼して退室しようとする。


「それでは、私はこれにて。失礼しましたわ」


「ちょっと待ってくれ」


 扉に手を掛けた所で呼び止められ、ラスティークが振り向くとシャラナーダが問いかける。


「一つ、聞かせてくれ。貴女は彼女を、クリュッセル嬢をどうするつもりなんだ?」


「どう……とはどういう事を指しているのでしょうか?」


「夏季休暇直前の事件まで貴女はクリュッセル嬢に対し嫌がらせを行っていながら夏季休暇中に共にサロンを立ち上げ、仲良くしていたと思いきや庭園で彼女を悲しませていただろう?」


「ガスティン様まで……というか、あの時のやり取り、見られていたんですのね」


「一応校舎にいたら聞こえたんだ。別に盗み聞きするつもりは無かったよ。……それで、どうするつもりなんだ?返答次第では僕が彼女を君から離さなくてはならないからね」


 真剣な2人の表情にラスティークはクリュッセルのことをふと思い出して笑う。その表情は侮蔑でも嘲笑でもなく、柔らかで穏やかなものだった。


「……例え離されても彼女は直ぐに戻ってきますわ。だって私の隣に居たいと真っ直ぐに、よく分からないあ、愛の言葉まで……吐いて来たんですもの。本当に愚かですわ。……それに、私自身が彼女に直接危害を与えるつもりはありませんわ。そんなことをしてしまえば今度こそ手を離されてしまいますから」


「……そうか。退室の邪魔をしたな」


 ラスティークの言葉に2人は何とも言えない顔をして彼女の退室を見送った。


(どうして、どうしてあんな事に!?いえ、私の今までの行動からすれば至極真っ当な意見でしょうけれども!それでも、私、あ、愛の言葉などと……!ま、まぁ、どうせ信じてはいただけないでしょうし問題ありませんわ……えぇ、問題……あり……ま……)


 徐々に2人きりの時の記憶が蘇り、その恥ずかしさに少し頬が赤くなる。

 このことが誰にもバレてしまうことのないように心を落ち着けながらラスティークはサロンへの道を早歩きで歩んだ。

 一方、生徒会の2人は確実に離れただろうというタイミングで同時にため息を吐いた。


「……いや、いくらなんでも訳が分からない」


「俺も同感です。ですが、あの時の諦めと幸せの混ざった表情を見るに本当なのでしょうね」


「いや、もう仕事をしよう。うん、ラスティーク嬢には済まない事をしたな」


「……ですね。忘れた方が良いでしょう」


 そう言うと2人はコーヒーを一杯飲んでもう一度、生徒会業務に戻った。







「───で、ここの役はやはり……」


 クリュッセルが本を指さしてそう話しているとサロンの扉が開く。3人が顔を上げるとラスティークが戻ってくる。


「おかえりなさいませ。どうでしたか?」


「生徒会は書類の秘境となりかけてましたわ。恐らく大丈夫とは思いますけれど……まぁ、ダメなら他の本がありますもの。その中から選ぶことにしましょう」


「おぅ……シャラナーダ様方は大丈夫でしょうか?」


「毎年恒例のようなものらしいけれど……弟が後輩と眠ってましたわ」


「えっ、本当ですの!?是非見たかったですわ!そしたら顔に落書きしてやりますのに……!」


 ロゼールがグッと拳を握るとウィーナとクリュッセルは苦笑いを零し、ラスティークは高らかに笑う。


「あははははっ!それはいいわね。してくるべきでしたわ。ねぇ、今度見かけた時に起きなさそうだったら一緒に落書きしましょう?」


「ペンなら任せてくださいませ!水性で洗えば落ちるけれど十回ほど洗わないと綺麗に落ちないペンを持っていますの」


 バッとどこからかペンを取り出しながらドヤ顔でロゼールが宣言する。その謎の自身にラスティークは笑いながら机上の紙に目をやった。


「……ふぅ、……そう言えばこの紙は何ですの?私が出る前は無かったけれど……」


「これは配役とストーリー構成ですね。配役は大まかにイメージしてましたがストーリー構成についてはページをいくらか抜き出して公演時間が丁度良い位になるよう調節はしましたが、不備や不満があったら是非教えてください。できる限り注文通りになるように修正しますから」


 ウィーナがそう言うと指定の範囲のみを読んだラスティークがウィーナの両手を取り、喜ぶ。


「……文句なんてありませんわ!この長さなら丁度良いですし、見やすいと思いますわ!」


「……!気に入っていただけたなら良かったです!」


 ウィーナが嬉しそうに微笑む。ラスティークは『じゃあ、次は配役と準備物の確認もしておきましょう!』と生き生きと提案した。

書類仕事って、疲れるよね。眼精疲労とか眠気とかに襲われがち。

と、言うことで先輩と王子にバレました(ばらした)。まぁ、彼らが知っても特に何もありませんが、知らないで行動されることによって発生する事件を消しました。次回はあの子が出てきます。良ければ予想して下さいね!


↓↓↓作者の近況 ※どうでもいいので読み飛ばして結構です

 寝る前に14年前の乙女ゲームの曲を聞きまくってるけど周りから年代が違うだろとツッコミをくらいました。

 確かにCEROはDだけど!イケボだから良いじゃんか!って論破しました(論破ですらない)

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