パーティー 2
今回出る食べ物・飲み物の解説
ディルアート……ハーブティーの1種
ウィーネ……(今回は)白ぶどう
ピリアーチ……桃
プルーア……林檎
ルースパン……ロールパン
タルロット……フルーツタルト(クリーム有も無も含む)
「ん〜っ!あれも、これも、どれも美味しいです!このレットなんてふわとろで塩味も旨味もあって……!」
「クリュッセル様、こちらのタルロットも食べてみて下さい!ウィーネの甘味とプルーアの酸味が程よくてディルアートにもピッタリですの!」
「ありがとう、ロゼール。ウィーナ、あまり急いで食べすぎるとお腹を痛めますわよ〜」
魔法実技場と中央塔の境目付近にあるスペースに用意されたテーブルに取ってきた食べ物や飲み物を置いて椅子に座りながらゆっくりと楽しむ
栗鼠のように頬をふくらませて鶏肉の香草グリルやレット、ルースパンを次々に口に放り込むウィーナと注意をしながら優雅にティータイムを過ごすクリュッセル、嘲笑を向ける一部に対して2人に気付かれないように黒い笑みを浮かべて威嚇をするロゼールの3人はいつものように明るい声で会話を交わす
「それにしても、やっぱり人が多いわね……心なしか中央塔の方に他の家門の令嬢達が多く集まっている気がするのだけれど……」
「あぁ、きっとシャラナーダ様達がいるからですわね。午後からは生徒会の皆様もパーティーに参加できますし、1度だけでもいいから踊りたいという方々でしょうね」
「……お2人は生徒会の皆様と踊ったりしたいと思う事は無いのですか?」
ウィーナが食べる手を止めて2人に疑問を問いかける。2人はその言葉に少し驚いたようなキョトンとした顔をすると答えた
「……私は他に想い人が出来ましたし、例えいなくて婚約者を探すにしても生徒会の皆様とでは、とてもではないけど私じゃ不釣り合いですもの」
「私もロゼールと同じなのだけれど、そもそも生徒会の皆様の目に映ることがあるのかが問題ですもの。それよりも私としてはラス……想い人の方が最近私を避けているように感じてしまって……元々付き合いが無かった方なのでここまで避けられるとなると……」
ロゼールが頬に手を当てて赤らめながら話す一方でクリュッセルは少し下に目線を落とす。ウィーナが少し何を言おうかと視線を斜め上に動かす
「そうだったのですね……ロゼール様もクリュッセル様も頑張って下さい!できる範囲で協力しますし、応援していますから!」
胸の前で両手でガッツポーズをとりながら明るく笑うとロゼールとクリュッセルは微笑みながら声を揃えてこういった
「「よろしくお願いするわ」」
「……はぁ。これじゃあ戻れそうにありませんわ。折角のチャンスですのに……」
ソタルシのグラスを片手に中央塔の入り口で棒立ちしていたラスティークは踵を返すとソタルシのグラスを空にして近くの使用人に任せる
「……どうせ私は踊って貰えないでしょうし、それなら此処で1人のティータイムを過ごしても良いわよね……」
ぽつりと零して小皿にタルロットを1つとピリアーチを2切れにディルアートを1杯用意すると近くのテーブルへと運ぶ。大勢の令嬢を遠目に1人でタルロットを口に運ぶとウィーネのジュワッとした果汁と生地のサクサク加減、クリームの滑らかで軽い感じがする
「美味しい……!」
思わず感嘆の声が漏れると1口、また1口と運ぶ。途中、口直しとしてディルアートを飲むとハーブの爽やかな香りがウィーネとの相性もあってよりクセが少ないものになる。タルロットが無くなるとフォークでピリアーチをぷすりと刺して口へ入れる。ウィーネと異なる果汁と甘味に舌鼓を打ちながら時間が流れるのも忘れて久しぶりの1人の時間を楽しんでいると中央塔の入り口の方から黄色い声が上がる
その声にハッとして懐中時計を取り出して見るとと時計の針は真上を過ぎていた
次回もパーティー回!今回は短くなってしまってすみません(´・ω・`)
そろそろクリュッセルちゃんとラスティーク様を絡ませたいな〜って思ってます
因みに鶏肉の香草グリルは初期案ではチキンという名前の七面鳥の予定でした。頭の中がこんがらがったのでやめましたけど




