表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神聖の転生者  作者: 薄明
第3躍 ~中学生時代~
95/231

第10話 死、からの死?


目を開けるとそこはいつも見ている天井だった。


数秒考えた後、先ほど起こったことを思い出して1階に降りた。


「あ〜、まさくん。おはよう!」

「お、おはよう。」


信じられなかった。海里には泣いた後すらなく、そして心配した感じもない。


そこで、俺が刺されてどうなったか、聞いてみることにした。


「なあ、海里。」

「どうしたの?」


「俺さ、昨日帰り道に誰かに刺されてたよな?」

「ん、何の話?冗談でも言っていいことと悪いこともあるよ。」


「どうしたの?熱が出てるの?」

「え・・・・」


「本当に大丈夫?どこかで頭打った?」

「・・・」


「ねえ。」

「あ、だ、大丈夫大丈夫」


「そう。なら良いけど。私もう行くから、あと5分ぐらいで出ないと遅れるよ?」

「わ、わかった。」


「ん、じゃあね。」

行ってしまった。海里は記憶にない様子だった。



これはどういうことだ?昨日あったことが全てなかったことになってる!なぜ?学校で確認のために神村にも聞いてみるか。



教室に着くと、カミが話しかけてきた。


「よう、マサ。」

「よ、よう、カミ。お前さ、怒ってないか?」


「何に対して。」

「昨日の俺に対して。」

「昨日?自己紹介しただけじゃないか。怒るも何もねぇよ。」


「え、自己紹介?」

やはり昨日のことが忘れ去られていた。


これはどういうことか?

いくら考えても答えが出ないのであれば、仕方がない。このことは家に帰ってから考えよう。



家に帰ると、見知らぬ男が海里を包丁で刺していたところだった。

































包丁で刺していた、だと!?


「お、おい!海里!大丈夫か!?今、助ける!警察と救急車を呼ぶ!」

「お、お前がまさくんとか呼ばれてたやつだな。この状況を見たらもうだめだな。お前も殺してやる。」


「やれるもんならやってみろ!」

俺は見知らぬ男に飛びかかった。見知らぬ男もまた俺に飛びかかってきた。


そこから1分が経つと、戦いの結果は現れていた。

「ふん、弱いな。少し前に「やれるもんならやってみろ!」と息巻いていたやつがもう死にかけてる。まあ、最期ぐらいは妹と一緒に死にたいだろうから妹はくれてやる。ほれっ!」


掛け声とともに海里が倒れてる俺のところにやってきた。


「まさくん、私、あなたのことが好きだった。まさくんと心中できて本当に良かった。ありがとう。」

という声を聞いたところで、俺の意識は闇に落ちていった。











目を開けるとそこはいつも見ている天井だった。

「海里は?生きてる?俺も海里もともに死んだんじゃ・・・。」

海里、生きててくれ、と思いながら下へ降りていくと海里はいた。


新聞を読んでくつろいでいた。

「海里!」

「!びっくりさせないでよ、まさくん。どうしたの?パジャマのままで出てきて。」


「痛くなかったか?」

「何が?」

「あの男は誰だったんだ?」


「男って?」

「生きててよかった!」


「ねえ、さっきから何の話?全然身に覚えがないんだけど。」

ん?これは既視感だな。


俺はある可能性を見つけて海里に聞いた。

「なあ、一昨日って何があった?」

「え?入学式だけど。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ