エピローグ
とうとうエピローグです。閑話2.は少し遅くなるので先に第3章を始めちゃいます。
「終わったな。」
「はい。あれ、まどかさん。どうしたんですか?」
「ちょっと言いたいことがあるの。海里ちゃんもちょっと来て。」
「うん?どうしたの?真面目な顔して。」
「私だって真面目な顔ぐらいするわよ。」
「それで、どうしたんだ?」
「本題に入るわね。・・・ぐすっ。」
「なぜ、泣くの?」
「私、池井 まどかは明日から福岡に引っ越すことになりました!
だから、中学校は・・・ぐすっ、違う学校になります。ここで会えるのも最後かもしれません!今まで、本当に、ありがとう!」
まどかの突然の報告にここに集まった3人はまどかを見てピタリと静止した。
そんな中、まどかだけが下を向いてお辞儀をしていた。
一番最初に口を開いたのは、海里だった。
「え?まどかちゃん、私たちと違う学校なの?」
「・・・ごめんね。」
「っ!?何で謝るの?まどかちゃんは悪くないよ!」
「そうか。これは神が決めた運命かもしれないな。いつかまたどこかで会えるように決められているのかも。」
「まどかさん。私たちはあなたを笑顔で見送ります。次、会う時まで、僕たちの顔を忘れないでくださいね。」
「え??なんで?なんで、マサくんはそんなにふざけるの?なんで、颯太くんはそんなに潔いの?ねえ、なんでよ?なんで??」
「海里さん。まどかさんを笑顔で送らないと送る方も寂しくなるし、送られる方も困ってしまうじゃないですか。今日でさよなら、もう会えないよりまた会える日までといって別れた方が辛くないでしょう?」
「うん、・・・・。そうだね。いつ行くの?」
「明日。車で、9時出発。」
「わかった。じゃあ、明日まどかの家に行くから、そこでお見送りするね。」
「うん、じゃあ、今日はばいばい。」
「「「ばいばい。」」」
「・・・・・・ありがとう。」
家に帰ると母さん(姉)が「明後日、予定ある?」と聞いてきたので、「ないけど、どうしたの?」と聞くと、
「明後日、陸が生きてた(?)し、私も再婚の相手が見つかったからそれもかねて、私の実家に帰ろうと思うの。」
と 返ってきた。
「再婚の相手はいっしょに行くの?」
「いや、あっちも子供さんがいるから別々で行くわ。それと、陸の部屋はまだ残してるからそこに行ってもいいけど、母さん達とか再婚相手にはまだ何も言ってないから実家についてから言うわ。」
「そう。再婚見つかってよかったね。おめでとう、母さん。」
「どういたしまして。・・・・・・ふふっ!」
「あ、そうそう、明日、まどかが福岡に引っ越すらしいから9:00にまどかの家に行くけど母さんはどうする?」
「え!!そうなの!じゃあ、私も行くわ。挨拶だけでも。」
「うん、わかった。」
翌日
まどかの家に行くと、車が駐車しており、荷台に段ボールが大量に積まれていた。
荷物運びは終わったのだろう。
「まどかー!来たよー。」
海里が叫び、
「まどか!福岡に行っても友達をつくれよ。作らないと、家に引きこもることがあるから。」
これは実体験だ。後ろで母さんが苦笑してた。
「?わかったわ。颯太くん、おはよう。そしてさよ・・」
「さよならは言わせません。また会いましょう。」
話し声が聞こえたので、後ろを見ると母さんがまどかのお母さんと話していた。
「うん!颯太くん、海里ちゃん、そしてマサ。私はみんなと過ごせて楽しかった。また会おうね!」
「ああ!」
「はい!」
「うん!」
「まどかー、行くわよー!」
声のした方を見るとまどかのお母さんが手を振っていた。
「じゃあ、私、行くね!ありがとう!」
そう言って車の中へ入っていき、桜の嵐を起こしながら車が発進した。
俺たちは車が見えなくなるまで手を振った。・・・・・・まあ、最初の角で曲がったんだが。
この時、正弘は知らなかった。母さんの再婚が理由で一人の少女の恋路が潰されるのを。
第2章 終
「さよならは言わせません!」
かっこいいですねぇ、颯太くん。あれ?何か既視感を覚えますが、気のせいでしょうか。他にも誰かこんな言葉を残した人がいたように思えたんですが。
第3章の投稿はもう少し先になると思います。圭織(正弘の母)の再婚相手とは??
そして中学校生活はいかなるものになるのでしょうか?
近々、「隆之」のペンネームで別話を出そうかなと思ってます。興味ある人はそちらも。まだだからね、まだだよ!
出すときには紹介しますから心配しないでくださいよ!!
以上、番宣でしたーー。