第21話 道中
気が向いたら、感情とかの編集をやると思います。
作者名、友人からダサいとお叱りを受けましたのでアイディアをもらって変えました。
かみ→炊飯ジャー
これもダサいな、と思うのは俺の気のせいなのかな?
(懐かしい夢を見たな〜。あの頃は楽しかったな。カナティアは今、どうしているんだろうか。確か魔王といえども寿命は1000年ぐらいだったよな。また会いたいな。俺が作ったダンジョン(英雄の森)はまだあるのかな?ってか、なかったらあの竜、ぶっ殺すぞ!)
体操服に着替えて下に降りると半分ぐらいの人が席についていた。
「おはよう、海里、まどか、颯太。」
「おはようございます、正弘くん。」
「おはよっ、マサ!」
「おはよう、マサくん。」
挨拶もそこそこに朝飯を食べ、ロビーで班ごとに点呼を行った後、外に出た。
「今日はどこに行くんだ、颯太?」
「今日は、嵐山ですね。ここからだと徒歩より電車で嵐山駅まで行ったほうが良いですね。みなさん、お金は足りる分だけ持ってきてますか?」
「はい。」
「それでは行きましょう。着いたら僕から離れないようにしてください。そうすると嵐山に着くんで。」
「颯太、なんでお前はここにそんなに詳しいんだ?」
「祖母が嵐山と金閣の間ら辺に住んでいて、僕は何回も連れて行ってもらいましたから、行き方は把握しているんです。」
「おお、これで安心だね、海里ちゃん!」
「うん!良かった、マサくんの近くにいてて。」
「いやー、それほどでもー!」
「「「はははははっ!」」」
「?なんで笑ったの?」
「分からなくていい。あははっ。」
「「「?なんで笑った(のですか)の?」」」
「いや、楽しいな、と思って。」
「そうですね、とても楽しいですね。」
「私も楽しいわ。色んな人がいて。」
「そうだね。」
そんな話をしているうちに駅についた。
「電車の乗り方はわかりますか?」
「うん、それならわかる!」
「何かわからないことがあったら僕に聞いてくださいよ。」
「大丈夫だって。」
改札を抜けてホームに出るとちょうど嵐山に行く電車が来た。
「この電車ですよ!乗りましょう。」
「それにしても電車って楽だな。」
「そんなのんきに話している場合じゃないですよ!早く行きますよ!」
「ああ、わかった。海里、まどか、俺の腕に掴まれ!」
「「わかった。」」
「どうしたんですか?」
「早く乗るんだろ?走れ!」
走ったおかげかぎりぎり電車にのることができた。
「「「「はあはあはあ、セーフ。・・・・・・はははははっ!」」」」
「坊っちゃんたち、ちょっと静かにしとき。周りの人に迷惑になるからな。」
「「「「あっ、ごめんなさい。わかりました。」」」」
そこは小学生、おとなしく謝る。ただ電車に揺られていくこの空気が心地よいとふと感じた。
(そう言えばこの一年、慌ただしかったな。やつらに振り回されて海里と卓真をこっちに引き込み、遠泳大会であいつらを検挙して水着を探してこうして修学旅行に来てる。平和な時間はあんまりなかったな。)
外を流れていく冬の木々を見つめた。まだ春の気配はない。
「秋に来たかったですね。」
「ああ。渡月橋だろ。」
「ええ。僕、紅葉の時期に鵜飼を見に来たことがあります。」
「ああ、鵜飼か。岐阜の方でもやっているだろう。」
「ええ。よく知っていますね。」
(昔受験したときに社会取ってたからな。)
窓際に佇む二人の少年を周りはどう見たのだろうか。