第17話 修学旅行!
1話前に海に行ったのに、もう次話は修学旅行!時がたつのは早いものですねぇ。
教室に平和が戻り、迎えた修学旅行
行き先は京都
今は修学旅行の時の新幹線の席とかを決めている。
教師たちも紘毅たちがしばらく問題を起こさなかったため、安心していた。だが、新井と正弘はこれが紘毅たちが恨みを晴らす最後の機会になると読んでいた。
気楽かと思ったらそうでもねえ。おとなしく修学旅行行ってくれたら楽なんだけどなぁ。
卓真と海里の見張りも厳になり、ますますあやしい修学旅行となってしまった。
「京都では団体行動で動いてもらいます。列を乱さないようにしっかりついてきてください。」
「まあ小学生の身では当然だな。」
納得する正弘の横でまどかが不満そうな声をあげた。
「修学旅行ぐらい自由に行きたい!」
「そうそう。最後の学校行事なんだから自由にしたい!」
などの生徒たちの声により、少し緩和され、訪れる場所では自由にできることになった。
もちろん紘毅たちは教師同伴となった。当人たちは文句を言ったが、教師に睨まれては蛇の前のカエルでなにも言えなくなった。
「ね、ね、誰と班組む?」
「お前と颯太と海里と卓真と俺で6人だな。」
「代わり映えしない班だな。」
「仕方がない。これが一番安全な班なんだ。」
「で新幹線の席どうする?」
「早く3人席を確保しないと2人席になってしまいますよ。」
「それも悪くないけどね。」
正弘の言葉に耳を貸さず、颯太は前に走っていくと3人席を2つ確保してきた。仕事が速い。
ふとまどかは海里が正弘のことを見ていることに気づいた。
「あ、あの。」
海里が恐る恐る言い出した。
「席、正弘くんの隣がいいです。」
「え。」
驚いた声をあげたまどかを見ると引きつった笑顔を浮かべていた。
「じゃあ、私もまさくんの隣がいい。」
「人気者だねえ。」
「うるさい。」
冷やかす颯太に切り返すと正弘はどちらも隣に座ることを許可した。
やれやれ
栞の座席表のところに名前を書き足すとふと空見上げた。幾つかの雲が平和に流れていた。あの世界と違って。
カナティア、元気にしてるかな。