第13話 懐かしの友??
明日から少し休みます。
評価、お願いします。
「やっと終わりましたね」
まだ暑さの残る砂から解放され、宿舎へあるきながら颯太と話す正弘をロビーから眺める男が1人。
「疲れましたね。」
「初日からこの練習メニューはハードすぎだろ。」
「ひとまずちゃっちゃとお風呂入っちゃって夕食までのんびりしましょう。」
「俺らは一番最後だぞ?順番。」
「そうでしたっけ。」
「馬鹿だな〜〜〜。」
時間になり、二人で風呂場に行こうとしていたら迷子になってしまった・・・。
「おい・・俺たち方向音痴すぎるだろ・・・」
「誰かさんが自信満々に案内するからですよ。まったく・・・自覚していない方向音痴ほど一緒に歩きたくない人はいないですよ」
正弘と颯太が二人でブツブツ話していたら一人の声が聞こえてきた。
「そこを左に曲がると風呂場に着くわよ。こんな説明、初めてだわ。あなたたち、方向音痴すぎますわよ。」
誰かと思い、振り向くとそこには女将が立っていた。
「ありがとうございます。左に曲がれば良いんですね。」
「はい。あ、あとうちの従業員があなたと話したがっています。なので、お風呂に入ったあと、ロビーへ来ていただけますね。もちろん、あなた一人で。」
ん?なんだろうか。話したいことって。
「わかりました。ありがとうございました。」
「いえいえ。」
女将さんと別れた後、正弘たちは風呂へ入った。
「どうも嫌な予感がするんだよな。」
「わかります。一応隠しマイク持っていってください。」
「なんでお前そんなもの持ってきてんだよ。」
「予備です。備えあれば憂い無しですよ。」
キメ顔でグーサインを出す颯太にグーで返すと風呂を上がった。
なんだろう。話って。
1人でロビーまで行く間、部屋にいる颯太に呼びかけてみた。
「おい。颯太、聞こえるか。」
『はい。感度良好です!ばっちり聞こえてます。足音まで。』
「感度高すぎだろ。」
『新井先生に貸してもらったんで』
「でた。」
そうして、俺だけでロビーへ行くと、そこには昨日少しだけ挨拶した、チャラい男がいた。
そのとき、いきなり隠しマイクから『ブチッ』という音が聞こえた。
「よう、久しぶりだな、リク。俺らの会話を聞いてるやつがいたので切ってやった、魔力で。今一度確認するが、俺はカエシリウスだ。その後はどうだったんだ?」
「え・・・!!義父さんも転生したのか?カナティアはいつ死んだのかわかんねぇが。俺が生きてる間は円満だったよ。」
「そうか。ま、今日はお互い昔の話で盛り上がろう。」
「ちょっと!正弘!大丈夫?」
いきなりマイクが切れたノートパソコンの前で颯太は呼び続けていた。
しかも画面には「ちょっとそっとしておいてください」なる文字が。
「ちょっと。どうなってんですか!」
それから3時間後、正弘は帰ってきた。
「正弘!なにしていたんだ?」
「すこし旧友、いやお義父さんかな?と話していた。」
「旅館の従業員が旧友なのか。」
「昔家の隣に住んでいたんだ。よく遊んでもらってたから。」
さらっと言い訳をして布団に潜り込んだ。