第2話 出会い
ある日のこと。
ヤンキーから取り上げた金で酒を飲んでいると、カナティアという美少女が「貧民街のボス」という俺の噂を聞きつけて話しかけてきた。
「ふっっ・・・貧民街のボスと聞いてどれだけ屈強な男と思いきやただのもやしじゃない。あなたなんかでよくいままで組織が成り立ってたわねー!」
「いきなり来て何を言い出すかと思えば・・・今すぐに魔法をくらわしてやってもいいんだぞ?」
「あっれー。あんた、いまだに攻撃魔法が使えないって聞いたけどぉー?」
目の端には魔法を教えてやろうかと俺に言ってきたやつが見え、俺を見てうなずいていた。何を伝えたかったのだろうか。
「じゃあ力でいってやる!お前なんかにまけねえよ!。」
「あら、そう。いい心がけね。ご安心なさい、死なんて存在しないから。いくらでも殺してあげる。」
「うるせぇぇぇぇぇぇぇ。」
突っかかった瞬間、世界が反転し、天井(今は床)に叩きつけられた。
「これが重力反転魔法、グラビティネグレクトよ。あんた相手が何持ってるのか知らずに突っ込んだの?」
(今のは何だったんだ!?この世界の魔法、ネーミングセンスなさすぎじゃね?冗談だよね、神様?)
「こんどはこっちからやらせてもらうぞ!」
『ヴォーラー』
その瞬間カナティアナの体が青く光った。
「って何も起こらないじゃない・・・いやあ~アタシの〜!このド変態が!」
「ざまあみやがれ・・・!」
それにしてもカナティアの怒り方が棒読みだったな。なぜだ?発動していないのか?青く光ったはずなのに。
「あれ?」
「かかったわね。そんなこともあろうかと履いてないのよ!」
「むっきーーー!」
「たかがそんな幼稚園の子供ができる魔法できただけでよくここまでのし上がってきたわね。我が目を疑うわ」
(チックショウ・・・ただのクズかと思えば意外とやれるのか・・あれっ、でも)
「町中でパンツ履いてないってことは、お前は【露出狂】か?」
「あっ・・・・・・」
「た、ただのあんた対策よ!・・多分。」
「なんでおれがパンツを盗める魔法を使えるって知ってるんだよ。この情報はどっかの宮廷魔法師しか知らないはずだぜ」
目の端にいたあのおっさんがビクッとしていた。もしかしてこいつに教えたのかな?いや、それはないか。そもそも知り合いじゃないだろうしな。こんなどこの馬の骨かもわからない美少女だし。
「ふっふん!そんな事はどうでもいいのよ!とにかく私がここに来たのはアンタの実力を見るためよ!」
「はっ!そんなことは知っている!証拠にこれを持っている。」
知らんけど知っている。俺はおっさんからもらっていた秘密兵器を見せびらかして出した。
「そっそれはなにかしら・・・?」
「魔法使いの弱点である魔法禁止道具だ!これがあればおまえはただの高飛車なメスだ」
「そんな馬鹿なことがあるわけな・・・!?」
しかし魔法は発動しなかった・・・
「そっそんなあ・・うっ嘘よ!なっなんで発動しないのよおおおお!
終わった・・・私の貞操がああああ・・・この糞男に・・・こんなもやしなんかに・・・・嫌だ嫌だいやいやいやああああああ!!!」
「はっ! はっ❕ はっ!」
「何度試しても無駄だよ無駄!無駄なんだよおお!」
カナティアナのやる気も虚しく、魔法は発動しない・・・
「さて、この状況を整理しよう。俺は男、お前は女。魔法は使えない・・つまり・・・降参するしか無いんだよ。
ここで俺は優しいから選択させてやろう。このまま俺のものにされるか・・・俺に体を売るかだ。 どうする?」
「結局変わらないじゃない!」
「そう言うことだ。じゃあ歯食いしばれ。」
「いっいやああああああああああああああああああああああああああああああああ」
俺は彼女の肩に手を置いた。
「ということで俺の部下になれ!」
「え・・・・それでいいの・・・?」
「おう!」
☆陸はカナティアを手に入れた☆
少し長めにしてみました。
それぞれの話によって量が変わります。