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神聖の転生者  作者: 薄明
第2躍 日本転生~小学生時代~
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第1話 間者

ほぼ説明回です。

お父さんが亡くなってから、お母さんは熱心に仕事をして、その間俺は幼稚園に行くこととなった。幼稚園には(当たり前だが)いじめてるやつもいれば、知らん振りして遊んでる子もいる、自由な場所だった。




そして、俺は今、小学3年生だ。




この学校は、3年生から6年生までは同じメンバーなんだそうな。前の小学校にはなかったが、ここには「半分卒業式」というものがあるらしい。この機会に自分の今までを振り返って、コメントをして、親に発表しようという企画らしい。



家庭では父さんが死んでからの母さんはすごかった。どうすごいかというと、父さんがいなくなった悲しみを忘れようという感じでとても仕事をしていたのだ。しかし、今は何があったのかわからないけど、母さんは何かを楽しむために仕事へ行っているように見える。




そして、俺の友達はクラス全員友達まではいかないにしろ、それなりにはいる。まあ、最近、仲がいいのは、足立 颯太や池井 まどかだ。颯斗はスポーツ万能で女子からも人気があって、人にとても優しい。俺とは幼稚園からの付き合いだ。




まどかは小1からの付き合いで今も仲良くしてもらっている少しうるさい女子だ。そんなまどかの良いところは・・・・・まどか・・・・・・・・まどか・・は?・・・・・まあ、いいや。





それと、このクラスにはいじめが少し起きている。男子の容疑者(?)は、いつも3人の部下を連れている暴れん坊で喧嘩が強い佐渡 紘毅で場所は教室とかトイレとか。被害者は古田 卓真。女子の容疑者はこれもまた仲間を三人、ときには五人を引き連れている佐渡の彼女の羽橋 茉莉。被害者は気の弱い石井 海里。





颯斗はそれを見るといつも止めようとするが、圧力に耐えきれなくて押しとどまってしまう。そういうクラスだった。





ということを考えた上で、コメント欄には「母さんと助け合って生きてきた」と書いておいたら発表に選ばれなくて安心した。もう一度小学校からやり直してわかったことがある。




「しっかし小学生って気楽だなあ。」

「まさくんも小学生でしょ?次のテストの勉強した?」


呟いた正弘の横から脳天気な声が響いた。声の主はわかる。


「大丈夫だよ。勉強しなくても一回目に覚えちゃうから。」

「おい、正弘、その能力俺にくれよ。」

「そりゃ無理な話だ。」


3人でいるのが一番平和な時間だった。そんな2人には、先日魔法のことをうっかり言ってしまった。他の人に言うのはやめておこう。今は、2人も小学生だし。


「ねえ海里、駅前にあるファストフード店でハンバーガー買ってきてよ。」

「え、でも次授業始まるし・・。」

「そんなのどうだっていいじゃん。あんたなんかが授業受けてもあんま変わらないでしょ。」



彼女を中心に笑いが起きた。

結局海里は先生の指示により行くことを免れたが茉莉らは明らかに不服そうだった。







放課後、正弘はまどかたちと先生に呼ばれた。


「君たちに私の目と耳になってもらいたい。」


小学3年生には難しすぎる言葉である。


「あの、先生、どういう意味ですか。」

「要するに君たちにスパイになって欲しいんだ。」


当時の彼らにとって「スパイ」という言葉はかっこいいイメージでしかなかった。






小4のスキー合宿、小5の臨海学校までは無事収まった。そこからが大変だった。


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