第1話 出城後
〜そして3年後〜
「ああ、やっと終わったーー!」
「それでは今から、魔法を教えよう」
「はい。・・・ええぇぇーーーなっなんでだよ。こんな俺なんかに・・・。」
「私は宮廷魔法師のアムールという。」
そのアムールの説明では、
魔法には火・水・土・光・闇・無の6属性がある、と言われているらしい。今、発見されているのがこの6属性だ、と言うだけで神とかなら他の属性も使えるのかもしれない。
魔法は勝手に身につくものではなく、魔法がお前を選ぶんだと言われ、何が来るのかと期待した刹那、身についたのはパンツを盗む魔法(無の属性)だけだった。
しかし、スキルが魔法の役に立つこともあるらしい。俺はスキルも持っていなかったのだ。
「ああ〜これからどうやって生きてけばいいんだよ・・・・。異世界で無双したかったのになあ。」
これからの生活として一番ラクなのは他人のパンツを盗んで古着屋に売るぐらいだった。
「しかたねえ。生きるためだ。しかたない・・しかたないんだ・・」
と言いつつも鼻息が荒かった事に陸は気づかなかった・・・。
結局、宮廷監視官のお家につながれ、兵隊となるならば許すと言われた彼はうなずかず、街のゴロツキと喧嘩で勝利し、貧民街のボスとなっていった。