第27話 記憶消失後
基本、前書き・後書きは書いていないのですが、いいのかなあ?
リク・ソヴァールである。
彼はどうなったのか。
単純である。
黒平原にはたくさんのゴブリンの棲地があり、その近くにゴブリンがダメージを受けた場合に道連れとして連れてきた人類を入れておく牢獄があった。その中に監禁されたのである。(単純ではない。)
その環境は劣悪極まりなかった。
「飯は麦ごはん一日一合梅干し一個。昼はオプションでなんかの煮物。夜は焼き魚。何なんだよーーー!ここは!」
「うるせえよ!静かにしろ!」
叫んだ途端両隣の監獄から怒鳴られた。
ちなみに意識を取り戻したときに見たがどうやら魔法は使えないようだ。
「で、トイレは便壺、紙はパピルス、電気は豆電球5こ。窓はなし。いつの時代だ。この野郎。まあカナティアあたりが助けに来てくれるだろう。」
そんな甘い期待を抱くリクとは裏腹にカナティアたちはまず黒平原にいた事から疑問を抱いていた。
「なんで私たちは黒平原にいるのかしら。」
「なんかさわがしいチビがいたような気がするが。」
考えていると向こうから砂嵐がやってきた。
警戒態勢をとると、よく見ると真ん中に人影があった。
「おい、カナティア。リーダーを忘れるとはどういうことだ。」
「お父様!」
宮廷最高魔術師、カエシリウスが来ただけであった。
「私はお前たちを信じて送り出したはずだ。なのになぜリーダーの存在を忘れ、帰ろうとするんだ?仲間を信じることもできないのか。」
「ですがもともと3人だったはずです!」