第26話 消失
「やめろ!そのフラグ!」
「ぐぁぁぁぁぁぁ」
どうやら龍は最後の手段として命を引き換えに仲間を召喚したらしい。
・・・・ゴブリンが現れた。弱そっ。強そうなこの平原になぜこんな弱いものが?
これならいけるんじゃね?
「リク、気を抜くな!それはゴブリン・キングだ!」
「ゴブリン・キング?」
「それはゴブリン・キングである私から説明しよう。
ゴブリン・キングとはゴブリンを束ねているゴブリンであり、はぐれの竜よりは強いゴブリンのことである。私は竜を部下に収めていた。今さっき、こっちに向かわせた竜が死んだと思ったら、お主らの仕業だったか。
さて、自己紹介をするとするか。私はゴブリン・キングであり、危神四天王の一人のコバヤシという。ついでに好きなものを言うと、男のケツだな。男のそれは肩を触っているのと変わらんぐらいの硬さだが、それがまたいいんだよな。女もいいが、男の方がいいと言っても過言ではない。
さて、長々と話してしまった。そろそろお主らを倒そうか。」
コバヤシって日本人の名前みたいだな。生まれ変わりか?
「はあ、話長かったー。お前の性癖なんか知らねぇよ!私らが倒してやるわ。消失魔法”ロスト”!」
パッと、先ほどまで目の前にいた変態が視界から消え失せていた。
「ん?さっきまでここにうるさい痴漢がおったような気がしたんだが、誰か知らないか?」
「知らないな。誰だろう?」
「ねえ。私達、4人だった気がするんだけれど誰がいない?」
「え?4人だった?」
「もともとわれわれ3人しかいなかったような気が。」
どうやらゴブリンは倒れたときに一人を消し、その記憶さえも消してしまったようだ。
それを知っているのはカナティアのみ。彼女は魔王なのでその副産物をくらわなかったらしい。
ガルーダは・・・・うっかりミスだろう。そう思いたい。
では誰が消されたのか。