第14話 一週間が過ぎて・・・
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あれからなんだかんだ時間が過ぎて1週間経っていた。
午後の授業は二日目は地理、三日目は世界の仕組みについて教えられたが、それ以降教えることがなくなったのか午後も魔法の練習になっていた。
魔法は、海里と有沙はこの1週間で初級を修得することができた。今では技名を叫ぶだけで魔法を発言することができるだろう。
俺はというと、これまでの経験もあってか上級まで修得できた。風魔法なのでいつでもどこでも練習できるし、魔力も全然なくならないので結構進んだのだ。
まあ、経験と勘でいくと、広い範囲に及ぶこの竜巻みたいな魔法を使いこなせるようになったら進化するだろうと思う。
皆初級なのに1人だけ上級まで行ってて急に竜巻発生させたら流石にやばいしな。
ちなみに、風魔法の上級には天気関係が多かった。雨を発生させたり、雲をどかしたり、雪を降らせたり、と。どれも気づかれずに出来そうだったので既に修得済みだが。
さて、今現在この世界は6国に分かれているらしい。昔は4国だったので色々立ち替わったのだろう。
まず魔国はなんとそのままらしい。まあ、魔界との架け橋になっている国なので魔界が領有しているようなものなのだろう。
そして、昔は神聖国だった魔国の隣の国は今、二つの国があるそうだ。
一つはこの石碑によって召喚された勇者が助言して作られたヤマト国。ラノベとかでよく見られる名前だ。そこには俺の黒歴史も色々詰まっているそうで、神村たちは行きたがっていたが俺はあんまり行きたくない。国のトップはリク・ソヴァールの子孫のようで、そう考えると俺の子孫は国のいろんなところで活躍しているらしい。
もう一つは教会の権力が強すぎて汚れていった神聖国の市民が革命を起こして設立した、ザイン共和国だ。”ザイン”の名前は革命を起こした市民のリーダーから取っているそうで、この国の名物はダンジョンだそうだ。ダンジョンと言っても地下にどんどん広がっていくようなものではなく、上に上に行くものらしい。クロ―カーが図解してくれたが、どう見てもマンションだったが、この国の人はダンジョンと呼んでいるらしい。
そして、昔王国や帝国があった大陸と神聖国があった大陸の間に小さな島ができているらしく、その島に建国されているのが、イドラ島国。いろいろな国や世界から逃げ出した者も住んでいるので、国の都には魔族や獣人、僧侶などもいるらしい。この国では周りが海に囲まれているので、海鮮物が盛んで観光用のビーチもあるそうだ。海で泳ぐために、年々観光者が増加しているようだ。この世界では画期的な”漫画”を発明したのもこの国の出身の絵師と作家で、”漫画”はこの国でのみ広まっている。
最後に、帝国は何度も市民革命は起きたそうだが、領土はほとんどそのまま残っているらしい。流石に、皇帝は昔と血筋も違うので名前は変わっているが。
そして王国。この”英雄の森”があるこの国であり、勇者召喚の国なのでそうそう変わらないようだ。
世界の仕組みは、前世でカナティアに教えてもらったあの説明そのものだった。タグリアの神である産神が云々、のあれである。
そして今日からは実践授業になると聞いた。いよいよ森へ繰り出し、別で練習していた神村も加わって4人パーティーで魔物を倒すことになるようだ。
3人の魔法使いは前日に配られた、中世を感じさせる服にローブを羽織り、1人の剣士は長袖長ズボンに胸当てと立派な剣を身に着けて、森の入り口に立っていた。
見送るのはクローカーとロイルだ。
「あなたたちの実力なら、この森の真ん中までは問題ないでしょう。このまま森を進むと、低い柵があります。その柵よりも内側で魔物を狩ってください。決して柵の向こうへは行ってはいけませんよ。」
「念押ししなくてもわかってるよ。柵だろ?越えねぇよ。」
神村は軽くうなずいてクローカーの注意に答える。
「私たちは王宮に用がありますので、ここから離れます。一応私の使い魔を潜ませていますが、危険な場合はすぐに逃げてくださいよ。」
ロイルからは短かった。
「まあ、人型の魔物を殺すのに慣れて帰って来いよ。あとは、楽しめ。俺からは以上だ。」
海里と有沙は初め少し顔がこわばっていたが、それもすぐになくなり、覚悟が決まったような顔つきになっていた。
「日が落ちる前には帰ってきてください。では、いってらっしゃい」
そう言って二人の姿は正弘たちの前から一瞬で消えた。転移したのだ。
「じゃあ、行こうか!」
正弘は一歩前へ踏み出して後ろを振り向くと、3人は意気揚々と頷いた。
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