第13話 黒歴史??
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「3代の英雄が亡くなった後も脅威はなくなりませんでしたが、”復活のリク”が作った勇者召喚装置とこの森のおかげで、この世界は無事に救われてきたのです。この世界の歴史は以上です。何か質問はありますでしょうか?」
(最後の方なんかめっちゃハズいな。やり過ぎたような気もしてたけどこの森作っておいてよかったかもしれない。それにしても俺の子孫、まだ途絶えてないんだな。一回会ってみたい気もする。)
そこまで思ったところで質問を思いつき、正弘は挙手した。
「はい、マサヒロ様」
「リク?のおかげで交流できた魔族との関係は今どうなっているんだ?」
「良好に続いています。英雄の子孫が交流の橋となり、我々もあちらの国へ簡単に行けるようになりました。
ああ、魔族の説明を忘れてましたね。魔族というのは魔人を総称した言い方です。彼らは魔界という違う世界に暮らしており、魔国に魔界へ行くための扉が数カ所あります。魔界では人と同じようにいろいろな国があり、国のトップは魔王と呼ばれています。その魔王を束ね、魔界のトップとなったのは英雄の妻カナティアを始め、ソヴァール家の長女が代々務めているのです。
それに反発する国も昔はありましたが、勇者によって倒されたので今は非常に良好といえます。今代のトップとソヴァール家当主は謁見の間で後々お会いすると思いますのでお楽しみに。
おっと、長くなってしまいました。他に質問はありますか?」
正弘はそれを聞けばもう十分だった。
正弘を向くクロ―カーに頷き返すと、クロ―カーは神村や海里、有沙の方に顔を向けていく。
海里と有沙は何もない様だった。二人は互いに顔を合わせて少し話し合い、首を振った。
隣でブツブツ言う神村は聞く質問の内容を決めたのか、勢いよく手を挙げた。
「はい、えー、カミムラ様」
「その、リクってやつの作った魔道具っていうのはどんなもんがあるんだ?」
正弘は虚を突かれたように横の神村を見た。
「そうですねぇ。当時大ヒットしたもので言えば、『バキューム』や『バンサウカウ』、『念話機』に『レンジデチン』ですかね。他にもまだまだありますよ?ああ!気になりますなら、後ほど『復活の魔道具大全』という書を部屋に持っていきます。それでよろしいですか?」
「そんな本があるのか。おう、ありがとう。」
「いえいえ、他に質問は?」
神村は首を振る。
正弘は放心していた。
「それでは、次の話に・・・。いや、空が橙に染まってきているのでそろそろ夕飯にしましょう。食事の用意ができましたら呼びに行かせますので、それまではごゆっくり。夕食後、書を持っていきます。」
意外と長い一日目がこうして幕を閉じた。
ちなみに神村の部屋には行っていない。神村は海里と有沙を呼んだらしいが、俺はその本を見たら顔がりんごのように赤くなってしまう事が目に見えている。
聞くところによると、意外と良かったらしい。少し嬉しいと思う俺だった。
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