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神聖の転生者  作者: 薄明
第4躍 異世界転移
183/231

第12話 異世界の歴史

「4400年前、この世界タグリアは産神によって創造された。



産神はタグリアにあらゆる動物を住まわせ、人間を作り上げた。また、その過程でタグリアには魔力が宿る

ようになり、その魔力に影響を受けて動物から派生した獣人や人間の感情、欲望から派生した魔人が生まれたのです。



1400年後その魔人を束ねてタグリアを征服しようとした、”魔神”が現れました。”魔神”は人間の国や街をいくつも破壊し、それによって何人もの優秀な人を失ったのです。



そんなとき、神国という国が神から授かった魔法を使って異世界から英雄を召喚しました。英雄は大変みすぼらしい格好をしていて顔も涙とすすで汚れていたそうです。



その英雄は死にかけていた街を救い、消えかけていた灯火を再生して”魔神”に挑み、苦戦しながらも倒してタグリアを救ったのです。



初代英雄は後に”閃光のマヒト”と呼ばれ、この世界の歴史に名を刻みました。」




クローカーは手から無詠唱で水を出してゆっくりと飲んだ。




「その500年後。またしてもタグリアに敵が現れました。最凶最悪の神”危神”です。



”閃光のマヒト”は200年ほど前に亡くなっており、彼の子孫も既に途絶えていました。人々は絶望の中、かすかな希望を抱きました。



神国は再度英雄召喚を行い、その結果一人の男がこの世界にやってきました。その男は金髪青目で、この世界に少しだけ伝わっているニホンゴとはまた違った言葉を使いました。



男はものの数年で人類最強となり、”危神”に挑みました。



”危神”は強く、男は苦戦し、最後の力を振り絞って”危神”を封印することに成功しました。男はそこで亡くなりましたが、人々はその名誉を称え、二代目英雄”飛竜マギー”と名付けられたのです。



しかし、”危神”は封印されただけ。”危神”は500年後、この世界の脅威と英雄の戦いが神話となりつつある頃、復活して我々の前に現れました。」




話を区切り、クローカーは土魔法でコップを作り、その中に水を入れて飲んだ。

ふう、と息を吐いて話を再開する。




「その頃、英雄召喚を行なっていた神国は一度滅んでおり、その他の国も内乱や戦争で滅び、新しい国ができていて、英雄召喚の儀式を執り行うことができませんでした。



その時現れたのが三代目の英雄とその仲間でした。英雄は宮廷魔術師と魔王と転移者を仲間にして封印された”危神”に挑み、倒され復活して見事世界を救ったのです。



そんな彼は戦いの後、”復活のリク”と呼ばれ、この3代の英雄は今もタグリアの中心に銅像が残っています。



また、”復活のリク”は、仲間であった魔王と結婚し、魔界との交流を発展させ、異世界の物が基盤となっているであろう魔道具を作り出して人々の生活を便利化させました。



他にも、今勇者様方が立っているこの森も作り、迷宮化させて自分自身もこの森を住処としました。この森を作った目的は、後に召喚されてくる勇者を導くための場であると遺しており、2000年経った今でもこの地は守られ続けています。



彼の英雄が亡くなってからもその子孫は数多くの功績を残しており、今も世界を支え続けています。」




話もエピローグに近づいてきたようだ。




「3代の英雄が亡くなった後も脅威はなくなりませんでしたが、”復活のリク”が作った勇者召喚装置とこの森のおかげで、この世界は無事に救われてきたのです。



この世界の歴史は以上です。」


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