第13話 病の村
そして1時間後
「結構遠かったな。これからはフロータースキルからのダークトラベルで頑張ろう。」
とそこへ、一人の商人と思われる人が話しかけてきた。
「あなたはイルダ村にとどまりますか?」
「ああ。」
「そうなんですか。あそこは呪われていると言われてまして、なんでも、20代未満の人は20歳になると同時に発熱し、最悪の場合死に至る病気が流行っているらしく、流行りだしたときから干ばつになり、死亡率が高まっているんですって。気をつけてくださいね。」
「そうなのか。分かった。感謝する。」
やはり、あのジジイの言うとおりだったか。とりあえず、村に入るとするか。
村に入ると、一人の村人が話しかけてきた。
「あなたは冒険者ですか?」
「そうだ。」
「だったら、この村を病から助けてくださいな。今、病人は村長の家にいます。私の娘もいるんです。」
「あ、ああ、じゃあ、村長の村に案内してくれ。」
「わかりました。こちらです。」
村長の家に行くと、7,8人の人が苦しそうにうめいていた。
「これは呪いなのか?」
「そうです。呪いがとけたら、元に戻るはずです。」
「そうか。呪いだったらできるが、熱を冷ませと言われたら、断っていた。」
そう言って、陸は一番近くにいた男性の胸に自分の手をかざし、解呪の魔法を唱えた。
「神よ、我に力を。解呪!」
すると、突然、その男性が光りだし、元に戻ったときには熱が治まっていた。
「う、ううん、はっ。治った。治ったぞ!あっ、あなたが僕の病を治してくれたんですか。ありがとうございます。」
「よかったな、治って。これでこの病は、解呪で治ることが分かったから、他の人たちも治そうか。」
陸は全員に解呪を唱えた。
「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」
「いや、まだ終わっていない。この呪いの元をたどり、倒してから、雨を降らす。だから、今日はこの村に泊まらせてくれ。」
「もちろんです。明日のためにゆっくり体を休めてください。」