第8話 コピー
一部ステータスが入っていますが、それほど多くはありません。
『ピコン』
ん?
『重力魔法を手に入れました。』
ようやくきたか。じゃ、ステータスのコピー能力を見てみようっと。
・コピー能力
・重力魔法
・グラビティネグレクト:重力の反転
・ゼロ・グラビティ:無重力状態
・グラビティプレス:指定した箇所の重力を重くする
「あ、一応言っておくけどグラビティネグレクトを使った場合、スカートも一緒に引っ繰りかえるからグラビティネグレクト乱発してパンツ見ようとしたって無駄よ?」
「なんでスカート見ること前提になってるんだよ!」
「あら。あなたが最初にもらった能力って何だったかしら?」
「・・・。」
「もう、きれたぞ!ゼロ・グラビディ!」
「お先ね。グラビディネグレクト!」
重力が反転したところへ無重力状態になり極めつけに
「フレイング!」
とカナティアが叫んだ瞬間、陸は地面に叩きつけられた。人を叩きつける能力よ、と自慢げに語る彼女に手も足も出ない陸は
「・・・これじゃあ立場が逆じゃねえか。」
「なんか言った?」
「いや、なにも」
「では、行きましょうか。」
「なんでお前は涼しい顔して浮いてるんだよ!」
「ま、簡単に言えば浮遊能力ね。フロータースキルって言って普通の能力と違ってすぐには身につかないわ。
あとはフレミングレフトハンドとか。」
「なんなんだ。そのフレミングなんとかってのは。」
「フレミングの左手の法則を応用したやつで昔、人間界から来た人間が作ったらしいわ。電流を操るエレクトリカルカレントと併用して磁力を作り出し、物体をその磁力線にのせ、どこまでも飛ばせるらしいわ。試しにやってあげようか?」
「やめて。どっかに消えそうだから。」
「あとは・・」
「はい。ストップ!本来の目的達成しないと。」
「あれ?何だったかしら?」
「ふざけるなぁー!」
「あら。フレミングレフトハンドでふっとばすわよ?」
「ヴォーラー!」
「あ・・・・。」
「先手必勝!やりました。」
「エレクトリカルカレント・・。」
「え?ぎゃああああああああああ。」
カナティアがつぶやいた瞬間陸の体に高電圧の電気が流れ、陸の体が光を放つまでになった。
ついでカナティアはフレミングレフトハンドを発動し、同時にグラビティプレスとエクスポローションアテンプテッドを出し、陸にタグリアを一周させ、地面に叩きつけた。
案の定、陸は爆発し生き返った。
意識を取り戻した陸が見たものは怒りに震えるカナティアの顔だった。
「お、お前何個能力持ってんだ?」
「全部に決まってるでしょ。魔王なんだから。」
陸は冷や汗にまみれながら肯定するのが精一杯だった。
「忘れてた・・・」
『ピコン』
あ、またコピーしてた。
『電力魔法、爆発魔法、浮遊能力が追加されました。』
ん?この調子で行けば、カナティアの能力、全部覚えるんじゃね?
いや、この考えは深入りしないほうがいいだろう。
よし、じゃあ、ひ・と・り・で、近くの森へ行こうか。