第27話 新入部員
最近、更新頻度が多いです。年末なんでいつも以上になん頑張ってるのかなあ?いや、いつもも頑張ってますけど。
「あら、おかえりなさい。」
「ただいま。あ、坂田くん、久しぶりだねえ。」
「あ、はい。お久しぶりです。」
「君に言ってなかったな。新入部員が入ったぞ。」
「長屋先輩に聞きました。」
「そうか。紹介するこの二人だ。」
「どうも。1年2組の八島隼人です。坂田くん、よろしく。」
「1年3組の滝村架澄です。よろしくお願いします。」
「1年2組の坂田正弘です。よろしく。」
自己紹介はあっけなく終わりを告げた。別に期待とかはしていないが。
隼人は準イケメン的な感じでまあまあ、モテそうな感じの人だ。主人公補正は持ってなさそう。滝村さんはふっくらした感じの顔で結構カワイイ。どこか守りたくなってしまうような、そんなオーラが放たれている。
この部活、部活名の割にはキレイな顔が集まっているな、俺以外。全員主人公かヒロインじゃね?って思うほどにキレイだ、俺以外。
「自分以外かっこいいしかわいいと思ってるわね。」
突然横から聞こえた声に二重の驚きをえ、振り返る。
「別に思っていませんよ。」
「私は伊達に紅茶ばかり飲んでいるわけではないわよ。趣味は人間観察だもの。」
(人間観察が趣味ってただのボッチじゃね?)
考えていたら、背中に寒気を感じた。すごい!にんげんかんさつ!すごい!
妖艶に笑う彼女に少し恐れをいだきつつ、正直に話す。
「ええ、まあ。」
「坂田くんも十分かっこいいわよ。部長以上にね。」
そう言って笑うと教室の端っこから怒声が飛んできた。
「俺を引き合いに出すな!」
怒ってる部長も結構顔が良い。なぜこんな部活にこんな顔がいいやつが集まってるんだ?おかしくね?俺なんか前世はあんな豚だったのに。
いや、前世のことを引き合いに出すのはやめよう。
「でも、本当に滝村さん、かわいいわね。」
「いえ、長屋先輩の方が。」
「そう、ありがとう。」
というかなんだこのふたり。二人して美しい顔を謙遜してるし・・。
結局今日はオリエンテーションだけして解散した。夕方になっても相変わらず暗いままの教室を出ると海里がいた。
「まさくん、帰ろ!」
「お前、待ってたのか?というか一気に元気になってんじゃねえかよ。」
「うん。だって浮気されたら嫌なんだもん!」
「えっと?海里さん?いつから私は君の夫になったんでしょうか?ただの同い年の兄弟じゃあ、ありませんでしたか?」
「今から!」
いささか強引すぎる海里に引っ張られ、廊下を歩く。家族の溝が埋まったのを見届けた太陽はいつに増して、美しかった。
そういえば、海里もかわいいな。俺の家族も大分整ってるし、前世の(つまり今の祖父母)も顔が整っているな。俺は何で日本では顔に縁がないのだろう?
「まさくん、何してるの!早くー!」
「はーい!わかったわかった。」
まあ、今が幸せならなんでもいいや。