第7話 俺ら、何してるんだ?
「なあ、爽やかな朝なんて言葉をつくったのはどこのどいつだ?というか何にも見えねえ。」
「あんた少しは感謝しなさいよ?あんたが王城まで飛ばされるたびに私が弾着観測してその部分だけグラビティネグレクト発動させてなかったらあんた今頃王城の医務室で全身パピルスで覆われているわよ。」
「おい、今パピルスって言った?なんであのただの紙に巻かれなきゃいけねえんだ?」
「あら、なんでタグリアと古代エジプトの技術が一緒じゃなきゃいけないのかしら。名前は古いけどパピルスは手術をしなくても巻いていれば時間が経てば治るすぐれものなのよ?」
そこは治癒魔法で治せよ、と思ったがなんか語り始めそうな雰囲気になったからやめた。
が、彼は気づいた。
「なあ。」
「何かしら。文句ならタグリア管理センターに言いに行くことね。それか街の安全に関することなら中央保安維持局か王国捜査局のほうがいいわね。すぐ動いてくれるわよ。
あと死の恐谷か黒平原に関することなら宮廷魔術師か宮廷騎士団ね。ま、大物は宮廷騎士団に言ってあげたほうがいいわよ。宮廷魔術軍のほうが手柄を立てちゃって最近宮廷騎士団は国王に怒られちゃってるから。
ま、維持費は宮廷騎士団のほうが高いから私達もできるだけ宮廷騎士団には頑張ってもらいたいんだけど・・。」
「お嬢さん?いいですか?」
「宮廷魔術師の中には地獄耳なみの能力を持つ人もいるし、結構な確率で宮廷魔術師にばれてしまうのよねー。って何かしら?
あなたの疑問に答えてあげたというのにまだ何かあるの?」
「一番聞きたいこと聞いてねえよ!俺達は広場のど真ん中で何してるんだ?机持ち出して。」
「あら。朝に紅茶を飲むのは普通よ?みんな朝は紅茶を飲んでから出勤だから朝は遅いわね。全体的に。」
「そんなことする時間はねぇ!」
じゃあ、今から一人で近くの森へ行くか!