始まりの始まりの始まり
ある国では正義の女神<ユースティティア>を信仰していた。この国は100年に1度、魔物が急激に増えるという呪いにかかっていた。国王は自分の第二子を正義の女神<ユースティティア>としてこの呪いに立ち向かわせた。しかし、魔物の進撃はそんな程度では鎮めることはできなかった。初代正義の女神<ユースティティア>は最後の力を、己の大剣に込めてこの世を去った。
それから1000年。今年は第二王女が選ばれた。ユースティティアは国で強い者たちを護衛につけ魔物を鎮める旅に出される。今年は運良く、国で一番強い人を護衛につけることができた。
その人はユースティティアよりもずっと小柄で幼い子供だった。顔立ちからすれば12~13歳くらいだとわかる。腰まで伸びた長く細く束ねた髪が尻尾のように風で揺られている。自分よりも大きな大剣を持っていた。少年とも少女ともいえるようなその子供は、ユースティティアに向かい、明らかに嫌そうな顔をして、
「正義の女神<ユースティティア>は二つも要らない」
と言ったのだった。
大勢の前で出会った二人!!いったいどうなってしまうのか。
次回人物紹介。