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第九章 /結末

学校へ行くと、様子のおかしさにすぐ気付いた。

教室に入るとすぐ、クラスメート達が話しかけてきた。


―担任が死んだよ―


―昨夜、車にひかれたんだって―


…それは昨夜見た夢の内容そのままだった。

しかし少しも恐ろしくは無かった。

けれど顔では不安を表し、心の中で笑った。

コレでもう、自分を不快にさせるものはいなくなったのだと―。




その夜、原型をとどめていないキャンドルを前に、考えていた。

最後の夢は何を見ようか、とか。

この不思議なキャンドルは2つめも同じ作用を与えてくれるのか、とか。

さまざまなことを考えているうちに、時間はすでに深夜になってしまった。

慌てて、とりあえず一つの願いを決め、キャンドルに火を付けた。




そしてその夜見た夢は、不思議だった。

暗い夢の中で、もう一人の自分と出会う。

イヤな笑い方をする自分はこう言った。


―燃え尽きる。全ては灰になる―


何のことか尋ねようとして口を開けたまま固まった。

目の前の自分の体が、サラサラと崩れ始めた。

言葉通り、燃え尽き、灰になっていく。

そして気付く。

自分の体も同じように灰になり、崩れていく。

言葉にならない悲鳴が、口からほとばしった。


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