第二話 学園史上最悪の落ちこぼれ
ゾルアジュール学園には、多種多様な種族が集まっている。その中には、神然国カスタールを中心に住んでいるエルフ族、獣王国ユグラシアの獣人族、山鉱国グランブルのドワーフ族などの豊富な種族がたくさんいる。彼らがこの学園に集まっているのには殺された両親の仇であったり、自分たちの土地を守るためであったりなど様々な理由がある。そして、ほとんどの者たちはトップ冒険者になることが目標である。
そして、ここにも冒険者を志すものがいる。
「おい。見ろフィンがいるぜ」
「あら、まだ居たんだ。てっきりもう退学させられているかと思っていたわ」
「ハハハハ。そんな酷いことを言うなよ唯一G|ランクの彼が可哀想だよ」
この学園に通っているフィンは、学園史上最弱、唯一のGランクと様々な呼び名でバカにされている。彼は魔力は0に近しいくらい全くなく、魔法の適正もない。しまいには、剣が全くもって触れず。突如目の前で立ち止まり攻撃を直で受け止めるという自殺行為に近しいことを良くする。
そのため、フィンは同学年のサーシャの学園史上最高の成功作という呼び方がされているならフィンは学園史上最悪の失敗作と揶揄されバカにされている。
「後で魔法の訓練を手伝ってくれよぉ。なぁ、フィン」
「………」
「無視は酷いな。使えない君でも最大限使える物を用意してあげているのによ」
「おい見ろ。アイリス様が来たぞ」
「あのB+でありアルキバエ家のご令嬢が」
「皆さん、こんにちは。別にそんなに硬くならなくてもいいです。学園は、皆平等なので」
アイリス。本名、アイリス・デューク・ヴァン・アルキバエ。大貴族アルキバエ家の令嬢であり、ゾルアジュール学園の委員長。そして、数年に何度しか現れないB+冒険者である。
「おい、見ろアイリスだ。今日も美しい」
「………」
フィンは黙ったままであった。変に反応するとさらに絡まれるのが目に見えているのだから。
「チッ、つまらんやつだな」
そうして、フィンに絡まっていた者は去った。
相手が去ってもフィンは黙り込んでいた。理由は単純相手の言っていることは正しいことであるからだ。魔法の適正や剣すらもまともに振るうことができず、突如として止まってしまう体であるのだから。そのため、フィンは一切何も言い返すこともできず黙って相手が去るのを待つだけしかできない。
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昼休憩の時、フィンは食堂に行っていた。昼食を持って机に向かっていると目のから走ってくる少年とぶつかった。すると、持っていた 昼食は手から離れ中を舞った。フィンも相手の子もぶつかった衝撃で尻餅をついた。
「すみません。前方注意で当たってしまいました」
「大丈夫ですよ。こちらも接近に気づかなかったのも悪いですから」
そうして、フィンは床に落ちた昼食を拾いあげた。それを見た、少年は一緒に拾いあげて協力をした。
「ありがとう」
「最初にぶつかったうちが悪いのでこれくらいの事をして当然です。えーと確か、あなたはフィンさんですよね」
「知っているの?」
「当然ですよ。あなたは学園である意味有名ですから」
「……」
フィンは、その言葉を聞いて黙り込んだ。何かの意味を聞いて現実を直視しているようであった。それはまるで、理想から現実に戻り今の現状を受け止めないといけないという物であった。
「別にバカにしているわけではないですよ。むしろ、憧れているんです。いろんな人に諦めろとかバカにされたりしていますけどそれらを意に返さず努力をしているところがとてもいいんですよ。あ、いけない昼食をとって来ないと」
相手の子は去ろうとした瞬間振り向いてこういった。「名前をいうの忘れていましたね。うちはケレス・ヴァイ・パテールです」とそうしてケレスは再び走った。
ケレスか初めてだ。僕に対してこんな接し方をしてくれたのは、それも憧れているなんて……。今までは高圧的かバカにしているかのどっちしか無かった。じゃ、片付けを始めようとするかな
フィンは、ケレスは去ったのを見ると再び床に落ちた昼食の片付けをしようとした、しかし、床を見ると昼食の具おろか一部の範囲の床すらもほこりは一切なく新品の様がなく新品用でとても綺麗になっていた。
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昼食の後、闘技場
フィンのクラスは他のクラスと合同ですることになった。周りはガヤガヤしている。一体どのようにするのかと友達と話あっている様であった。
先生がくるとみんなはだらけきった体勢をきしっと姿勢が正しくなった。