7-そうか、
ひゅひゅ!
リアの放つ斬撃が頬をかすめる。
「本気か!リア」
「」
無言。俺はリアに殺されなくてはいけないらしい。彼女の眼差しは本気そのものだ。
「思い返せ!リア!」
彼女の斬撃はカードのようなもので、鉄のプレートを飛ばして攻撃する。いわば無敵ということ。
隙のない動きから繰り出す斬撃は避けることで精一杯、俺は擦り傷だらけになっていく。
ああ、これはやっぱり。
「すまない!リア!」
俺はピザを投げた。切れ味の高いピザを投擲したのだ。
!
リアは間一髪のところでピザをかわす。
手足をもぎ取ってでもリアを止める。
「!!」
俺は右腕をもがれた。リアの攻撃だ。
「がぁぁぁ」
痛みが脊髄を逆撫でる。でも、俺は!
「!」
リアの両足をもいだ。
「これで!!!」
リアの両腕をもいだ。リアは何もできない。
「私を殺しなさい」
「断る」
「私に恥をかかせないで、舌を切って死ぬわ」
「お前は!!」
「!」
ピザをリアの口の中に押し込んだ。
「どうして」
リアは涙を流している。
「どうして、逃げ出したの!!」
いろんなことがあったのだろう。俺の知らないところでいろんなことがあったのだろう。
「あなたが生かしたこの命、どこに収めればいいの?どこで死ねばいいの!」
苦労させたなリア。
「もう忘れよう、リア」
この世界は理不尽だ。人は簡単にしぬ。死んだ魂は蘇らない。なにを頼りに生きていけばいいのかわからないよな。リア。
「私は人を殺してるのよ!!何人も!」
「いいんだ。リア」
「私はあと何人殺せばいいの」
「いいんだ」
「生きるのはどうして残酷なの」
「大丈夫だ」
「どうして」
「結婚しよう、リア」
「!!」
「絶対よ!」
「結婚か」
「絶対」
「わかった、しよう結婚」
「手足戻して」
「はいよ」
こうして、リアとともに旅を続けることとなった。