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列車の道  作者: かばしら
4/12

4-ピザだって生きているんだ!

「俺は西尾維新を超えなくちゃいけねーんだ!」

そこは溶岩が迸る火山地帯。

俺は思い出した。ピザ魔法を会得する前の話だ。

美味しいピザを焼く街だった。俺は救えなかった。

「戯言かもしれね。でも、よーく聞け。ドラゴン!!」

風も炎も水もすべてが、無駄になる。その魔法。

「俺のすべてをくれてやる!!だから、力をくれ!!」

ピザ魔法の会得は全属性の会得。そして、全属性の破棄。

「最後の炎は尊くもろい!」

「ピザ魔法!!」

世界が暗転した。次に目を覚ました時は、ベットの上だ。

街は溶岩にのまれ、人々は住む場所を失った。俺はそこにいた。

「おれは西尾維新にはなれないのか。」

「俺に憧れをくれよ」

俺は悔やんだ。

「才能なんて何の役にも立たないじゃないか!!何が才能だよ!」

魔法の才能があると言われ、おれはここまでやってきた。あらゆる命を救い、数々の試練に立ち会った。でも

「もうあのピザをたべれないじゃないか!!」

あの環境にすべてあった。ピザのすべてがしかし、

「俺はあの街を救えなかった!!俺は天才じゃない!」

「トム!」

少女が寄りかかってきた。俺が救った少女だ。住む場所を探してここまでやってきた。旅の友だ。

「あなたは頑張ったわ。今回は救えなかったけど」

「俺はあのピザが好きなんだよ!教えてくれよ」

どうしたらいいのかわからなかった。救えなかったピザ。

「少なくともあなたは街の人々を救ったわ。避難させて」

「救うっていうのは街を守ることだろうよ!俺はやめる」

そうおれはやめた。

「勇者をやめる。魔王も倒さない。一人にさせてくれ」

おれはそれから、というもの。ピザしか食べていない。一人旅。

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