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3-俺は強いやつにしか興味ねー
俺は森を歩くわけだが、一つ退屈だ。次の街まで直線距離を横断しているせいか、何もイベントが起きない。はぁ、この世界で最強の一人ではあるのだが、いかんせん、退屈だ。敵はピザ魔法で一撃だし、努力、鍛錬していたあの頃に戻りたい、今日この頃。一人じゃんけんをしては暇を持て余している。俺はピザ魔法で地面に大きな穴をあけることができる。土塊をピザにする魔法だ。仮にここが地球だとして、そのピザ魔法を使えば、ドーナツ状になり、地球は消滅する。俺は危うくうっかりこの魔法を使うところだった。危ない危ない。草木が揺らぐ。敵か。
「おうおうおう、おれのピザを嗅ぎつけて現れたようだな」
そこには上半身トラの下半身蛇の謎の獣が現れた!
「ぐは!」
その獣の体当たりがヒットした。これは痛い。
「ピザで回復」
ピザをむしゃってる間に次の攻撃の構え間に合わない。
「ピザをチップソーにする力!!」
ピザがその魔物を一刀両断。事なきを得た。
「ふう危なかったぜ」むしゃむしゃ。
ピザが傷にしみる。
「俺は歩くぜ」
彼はまだ知らない。この世界の真の強さに。つづく