表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ばーちゃんが消えた!

作者: 池畑瑠七

ばーちゃんが消えた!


どこにもいない

家の鍵 置いたまんまやぞ


靴は ない

携帯も ない

いつも履いてるズボンが ない

でも玄関に杖は・・・ ある!

出掛ける時いつも持ってくリュックは 放置

その中に財布も ある


忽然ときえた どこへ?


やばい、何処かに倒れてるかもしれない

家の中じゅう 敷地じゅう 近所じゅう探した

トイレもお風呂も押し入れも 隣のはなれも 物置も


ろくに歩けないのに

まさかひとりで突然 散歩に出て事故?

徘徊? 迷子? 行き倒れてる?

広報に捜索連絡か?


もう一度部屋に戻って 手掛かりを探す

散らかったままのちゃぶ台脇

電話の横に 走り書きを発見


〇〇美容室8時


あっ、そういえば!


敬老祝いの無料優待で撮って貰った「遺影」が

額装されて 3日前届いたとき

どうも気に入らない

撮り直したいよって呟いてた

髪を切って写真屋さんに撮影しなおしてほしいって

ええ?良く撮れてるじゃん

どこが気に入らないのさ って思ってた


箱に入ってた写真 出してみた


ええええええ・・・


両まぶたのうえ まつ毛の部分に3本ずつ、マジックで細く線が

てん、てん、てん、って 描かれてる

じぶんで、まつ毛を長く描き加えてる… Σ(´∀`;)


まじか 

予想外過ぎる

思わず写真落っことしそうになって大笑い

すっかり気が 削がれた


玄関まで送迎してくれるいつもの美容院

車が止まる音 話し声がした

よかった、ばーちゃん 帰ってきた


一言 言っとけよ!ヽ(`Д´)ノ


ガン!って怒ったろか思ってたけど

満足げに ほくほく顔で戻ってきたばーちゃんと

お眼めパッチリに描いた写真が重なって

吹き出しそうで あんま怒れんかった


ばーちゃん

つぎは ちゃんと言っといてや

もう、ほんと頼むわ (;´Д`)


あっ それとな! 心配せんでええよー

遺影には あの可愛らしい写真をな

ちゃあんと つこうたるから (笑)


( ̄y▽ ̄)╭ Ohohoho.....












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 実は、このお話最初に読ませて頂いたのは、仕事で外出中、 待ち時間の中でした。 何度吹き出してしまったことか。 抑えなきゃと思っても笑いを止められず! 幸せな時間をありがとうございました。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ