シャーデンフロイデ ⑧
大変長らくお待たせしました。
「で、本当に私がここにいていいのか?」
数日後、私こと邪正明暗は城に呼ばれていた。
「俺が呼んだんだよ。いいに決まってるさ。」
あの試合の後、私はハイドとレンジアを引き合わせて話し合いをさせた。
勿論それだけでは溝は埋まらない、そう思っていたのだが…。
「明暗さん、ありがとうございました。おかげさまで、無事に仲直り出来ました。」
「俺からも、すまなかった。まさかお前が家出したレンジアの世話をしていたとは。」
…………………………。
溝、どこ?
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「で、だ。 明暗よ。」
「……なんですか?」
「お前、店の場所登録してないだろ?」
この機会に、店の登録をさせて俺の目の届く範囲に置いてやる!
「そうですね。」
「俺が登録しといてやる。住所何処だ?」
「知りませんよ。」
「は?」
「あれ、空家なんで。」
は?
「お前もしかして…」
「勝手に使わせて貰ってます。」
「…お前が勝手に使ってるその家やるから、勝手に登録するぞ。」
「…どうぞ。」
…空家、どうやって回収しようか…。
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「そうだ、明暗。」
「…なんですか?」
「この城、自由に入りたいか?」
「いえ。」
「入りたいか?」
「いえ。」
「は い り た い か ?」
「………………はい。」
「それはよかった。 これ、渡しとくな。」
「…なんですか? これ。」
「自由に城に入れる券。 回数無制限。 これからは自由に入れるからな。 たまには遊びにこいよ。」
「…わかりました。」
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「はぁ、この店の店員がいなくなっちまったな。」
『ますたーには私がいるじゃないですか! 私が店に出ますよ。』
〈わたしもいるのですよ!〉
「ファウストは身体がまだ出来てないだろ? まだ出れねぇよ。」
〈なら早く作るのですよ! 私もマスターを手伝いたいのです!〉
『…私が進めておきましょうか?』
「頼むよ。 とりあえず私はハイドになに売るか考えなきゃ。」
〈それなら私もマスターの手伝いが出来るのです! 私も一緒に探すのですよ!〉
「結局、どうやって溝を埋めたんだろうな。今度レンジアに聞いてみよっと。 ん、こっちは…おお、墜落してる。 schadenfreude。 欲をかいて落ちたやつを見てんのは楽しいなぁ。」
失踪理由とかその辺は、長くはないですが活動報告に書いときます。
次はわかりません。
本当に。
追記
活動報告を作成しました。




