schadenfreude ⑦
「私の、負け、です……………!? お、起きたのです!?」
Motherは、そう叫ぶ。
対面にいるGodは、私に怪訝な目を向けている。
王冠をつけている人は……、どうやら悲しんでいるようだ。
…Motherは、私にゆっくりと近付いてくる。
そうして目の前まで来たとき、彼女はこう私に呼びかけた。
「《the road of Familia》…なのですか……?」
あ、ああ、あ、あああああああああああああ、ああ、あああああああああああああああああああああ、ああああああ、ああ、そうだ、私は…彼女の、魔法だったんだ。
「あ、ああ、わ、私、は…私が…、人間になってしまったから…貴方は…」
そこまでなんとか口に出した時、不意に私は、彼女に、ワントに抱きしめられた。
「…負けてしまったのは、私の実力が足りなかったからです。決して、決して貴方のせいではありません。それより…」
彼女が私を抱きしめるのをやめ、私と目を合わせる。
「私と、お友達になりませんか…?」
「………? ……! はい!」
「と、あっちは感動的な雰囲気になっているようだが…。」
「…ああ、わかっている。」
「正直、この戦いに意味はない。…我々以外には。」
「…そうだな。」
『ますたー、回りくどいです。』
「…………。」
「…………。」
沈黙が続く。
「お前の娘は、お前に裏切られたと思っているんだそうだ。」
「っ!?」
「…娘と、向き合ってやれ。お〜い、レンジア〜、ちょっとこっちにこ〜い!」
私には、自分の人生の終わりまで見えていた。
私は、明暗さんの店で一生を終える。
そんな未来視を、彼は、また裏切ってきた。
「…お父様。私は…」
少し悲しい出来事があったので、遅くなりました。
その分、次は早めに出せるよう頑張ります。
次回 出来るだけ早めに




