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天邪鬼の異世界雑貨屋  作者: 15夜
王様は逆夢を見るか?
43/60

しかし、賽は投げられた すずな

 …試合(茶番劇)まで、残り3日。…正確には、残り2日と数時間。


「ふぁぁぁーーー。眠いなぁーーーー。」


「……明暗さん。本当に何もしなくて大丈夫なんですか?」


「大丈夫だよぉー。…寝ようかなぁ。」


「………心配なんですよ…。明暗さんが負けてしまったらどうしようかって…」


「……大丈夫だよ。私が負けることなんて、100%あり得ない。じゃあ、おやすみ。」


「…………心配だなぁ、…ファウストちゃん。来週、会えるかなぁ。」


 私は、一人そう呟きました。

















「やっと完成したのです!」


「…何がだ?」


「あ、ハイド様。…遂に! 完成したのですよ! 私のオリジナル魔法が!」


 練習場の地面には、魔法を唱えたあとの泥や火が散らばっていた。


「……おお、すごいな。で、何ていう名前にしたんだ?」


「『the road of Familia』にしたのです! かつての勇者が伝えたと言われている、全属性の魔法の名前を拝借したのです!」


 成る程、勇者の語録から引っ張ってきたのか…って!


「え!? オリジナル魔法、全属性なのか!?」


「そうなのですよ!」


「…………おい! ラステリカ! ラステリカ! ワントが遂にやらかしたぞ!」


 事の重大さに耐えられなくなって、遂に友を呼び出すことにした。







「…………で、本当に全属性なんですか?」


「本人はそう言い張っているぞ。」


「ラステリカ様、信じてくださいなのです!」


「…まあ、一回使ってみせろよ。見ない事には判断が出来ん。」


「…って言ってますけど、ハイド様、やっていいんですか?」


 ……使わせてみるしかないか。


「…いいぞ。やってみろ。」


「……はいなのです! 『迷える主神に仕えし愚かな従神は、今ここに堕天し、主神に反旗を翻す、のです!《the road of Familia》!』これが、私の全力なのです!」





 煙が晴れた練習場には、まさに『神の降臨』を体現したかのような光景が広がっていた。









(╹▽╹)ナンカヤッテルゼイ


( ・∀・ )これは…泥か? 凄い量だな。


(╹▽╹)マ、ワレワレノショウガイニナルホドツヨクナイナ。


( ・∀・ )ああ。放置でいいだろう。…お前の主にも伝えておいてやれ。


(╹▽╹)リョウカイ。













〈マスター、緊急の要件があるのです………〉


「………なんだ?」


〈実は………〉

2月になったので、また投稿再開します。


次回投稿 2月の前半

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