留守番と副作用と謎のロリっ子 part明暗 前編
「よし。これで仕入れは終わりだ。」
今日は久々に店の外に出て、食べ物などを仕入れている。《逆転世界》を使ったとはいえ、使用時に範囲外に居たやつにバレるかもしれないので、レンジアは留守番だ。私の部屋は《逆転世界》で消してきたから安全だし、多分問題はないだろう。多分。
「そういえば、城の近くは探索したけど住宅街の方は見たことないな。」
城の近くに住んでいる奴は基本的に貴族か商人なので衛生面がしっかりしているが、住宅街はどうなんだろうか。うちの国は江戸時代でも公衆衛生が機能していたというし、レンジアの性格から見て親も一部を除いて大丈夫だとは思うが。。
「あとは、まだ見ぬ食材探し…か…。」
取りあえず荷物は片っ端から《逆転世界》で家に放り込んで、住宅街を見に行くことにした。…どう見ても服装浮いてるから、透明化、かけとくか。
「《逆転世界》。」
荷物の送信をする代わりに透明になる。これでよし。私ってば天才ね。なんちゃって。
「……思ったより、人がいないな。」
城から十分くらい下ってみたが、下がるに連れて人がどんどん少なくなっていった。もうここまで来ると、完全に…
「スラム街…だな。」
こうなると、新しい食材どころではない。城周辺の豪華さから一転、急に藁や木で組まれたやけに原始的な家が立ち並んでいた。これは、嫌な予感がする。また、やってしまったかもしれない。探索を続ける。
「ねえ、お兄さん?何してるの?」
探索中、考えながら街を歩いていると、後ろから推定小学二年生くらいの少女に声をかけられた。見た感じ親はおらず痩せており、これぞスラム街、という感じの風貌だった。あと、かわいい。
「ねえ、聞いてる?ねえ?」
「あー、聞いてる、聞いてる。んで、何だ?カンパならやらないぞ?財布に余裕がないからな。」
…ほんとは一杯あるけどね。私、ほぼ無限に宝石出せるし。
「…カンパ?よくわからないけど、ここは危ないから来ないほうがいいよ。」
…そういえば、カンパはこの世界に概念がないよな。反省。
「…何が危ないんだ?」
「それはね…私にもわかんない!」
「なんだそりゃ…」
これ以上話していても無駄なようなので、早めに話を終わらせたい。そう考えるあたり、私は多分性格が悪い。
「何も無いなら私は違う場所に行くぞ。時間がもったいないからな。」
「えーっと、あのね…その…」
「なんだ?話は一応最後まで聞くぞ?一応、な。」
「うーんと…、助けて欲しいの!」
「…何をしてほしいんだ?案件によるが、それなりの対価はもらうぞ。」
病気ぐらいなら直せるし修理も出来るが、面倒くさい。出来ればやりたくない。やはり、私の性格はあまり良くない。はぁ~。
「えっとねー、街が変わっちゃったの。」
「……。どんな風にだ?」
「この前まではお家も道もきれいだったのに、森から帰って来たら街がこんなふうになってたの。」
“order»»ロッレ、どう思う?”
『response»» 百、ますたーのせいでしょうね。この前のレンジアちゃんの件の《逆転世界》の影響だと思われます。というか、そうじゃなかったら不自然です。』
“だよな…ありがとう。”
『そりゃどうも。あとますたー。いつも言ってますけど、所構わずマイナス思考振りまくのやめてください。《逆転世界》で直した所が戻ってきてます。』
“…善処する。««order is stopped.”
「…………………………わかった。なんとかしよう。」
「ほんと?やったーー!ありがとう、お兄ちゃん!」
…やっぱり、かわいい。なんというか、妹みたいな感じだ。妹いないけど。
「んじゃちょっとまっててね…。」
“order»»これ、どうする?”
『response»»…どうする、とは?』
“こいつの前で《逆転世界》を使うかって話だよ。私には正解がわからん。お前なりの返答を聞かせてくれ。”
『……その前にますたー、一つ忘れているかもしれませんが…あなた今、《逆転世界》で透明化、使ってましたよね?荷物はちゃんと送られて来てましたし。なんで彼女には見えてるんです?』
“……あれ?なんでだ?”
書ける…書けるぞ…!
次回投稿、12月中旬か1月です。
…留守番レンジアちゃん、大丈夫かしら。
作者はロリコンではないのであしからず。もう少ししたら男の子も登場しますよ。…もし、無量大数が一書籍化した場合、主人公サイドはかわいいキャラが多い方がいいという密かな策略があったり無かったり。
12/11 スペルミスを修正しました。




