囚われた歌姫、隠されたスキルであらゆる理不尽を破壊する。 だっしゅ
{ネクタマリー王国 最重要機密書類No.69から抜粋}
「では、聞き取りを始めます。」
「まず最初に、事実確認から行います。」
「…貴女は牢に捕らえられた後、様々な刑罰を受けた。ここまで間違い無いですね?」
「ありがとうございます。その後、次第に村人だけでなく刑務官にすら忘れられた。しかし、※#※#年後、貴女は今代の王様、ステロイド・ネクタマリー様に偶然発見された。」
「…、…、…!…わかりました。忘れられていたのではなく、死んだことにされていた、と。なるほど。」
「では、続けます。ステロイド様に発見された後、貴女は冤罪で捕まったことを言い訳に様々な願いを聞かせた。間違いないですね?」
「続けます。最初はあれが食べたい、これが欲しい程度の叶えられる願いだった。しかし段々エスカレートしていき、最終的には王座まで要求しだした。」
「しかし、聞き取り書類にはこう書いてあります。」
「……わかりました。本人の記憶が曖昧であることを明記しておきます。」
「では、単刀直入に聞きますが、何故こんな横暴がまかり通ったとお考えですか?」
「…自分にもわからない、ですか。何かそういう能力があった、とかではなく?」
「無い、ですか。了解しました。」
「では最後に、何故9月6日から願いを叶えさせるのを辞めたのですか?」
「へ?天邪鬼が来た?何ですか、天邪鬼って。」
「心の優しい、感情を盗ることが出来る妖怪という種類のモンスター。よくわかりませんが、取りあえず書いておきます。」
「ありがとうございました。では、お気をつけて。」
この件に関わった者は、問答無用で断首刑に処する事。
第##代ネクタマリー王国国王
ステロイド・ネクタマリー
(半分以上黒塗りになっている。)
〔ネクタマリー王国 最重要機密書類No.69についている、メモ用紙〕
被疑者 ディレイス・ヴァイオレット
「教会」で鑑定を行った際に発覚した能力
堕天セシ終焉ノ歌姫
歌を謳う事によって全てを壊すことが出来る、とある国に生まれた姫が持っているスキル。謳うと死ぬ。
「この書類、どう見ても不完全だな。揉み消さなくても良さそうだ。」
次回、{※[]※}最終回です。




