世界一豪華なクルーザーで地中海を食べ歩き
世界一の豪華クルーザーで地中海を食べ歩き!夢の物語の始まりです。間もなく出港しますよ。
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明日香王国の王様の家族とスタッフは経済疲弊でシリア政府に経済援助と代理統治を依頼されて、国内の復興の一助として海沿いの1,500万坪をリゾート開発してマリーナーを造りスーパーヨットを係留してある。
[さ~て。シリアに行くぞ。1時間後に出発でいいかな。]サスケ[車と警護もその時間にはスタンバイできます。]すず[この時間ですとすぐに昼食ですね。レストランに連絡を入れておきます。]サスケ[すずさんはガイドブック熟読してると思いますので、美味しいお店がすぐに出てくるんじゃあないんですか。]すず[もちろんです。地中海料理で有名な店にします。]
妻の志野に7歳の昴と友達のチヨちゃんを伴って賑わっている店にやってきた。(王様は超能力者なので運転手も瞬間移動で行く能力をレンタルされている。)屋外の眺めのいい場所である。ここシリアの特別区の1,500万坪の区域のホテルにレストランはすべて王様がオーナーなので、特別な場所を用意していたのかもしれない。
白ワインと子供たちにはザクロジュースを頼んだ。料理はお任せのコースである。美味いものに執着心を見せる秘書のすずが仕切っているので、他の人は口をはさめないのである。
今回はモロッコなどと同じマグレブ料理のチュニジアレストランである。
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昼食のコースなのでてらいのない簡素なものである。まずタジンと言われるキッシュである。キッシュとはフランスの郷土料理で卵と生クリームで一緒にいろいろな肉と野菜が入っている。この店ではピザのようにしたのを切り分けて前菜として出している。
タジンと言うと一般的にはモロッコの三角帽子の土鍋煮込み料理が一般的であるが、ここでは名前だけが同じで全くの別物である。続いてこの店の看板料理のトマトベースで野菜と牛肉で煮込んだオジャというものである。とてもやさしい味でいろいろなバリエーションがあるようである。次にガブガブと言われる魚貝の煮込みが出てきた。
志野[魚貝が出てきて初めて地中海に来た感じがしますね。味付けは人気店だけあってとてもいいですよ。]最後にメイン料理であるクスクスである。世界最小のパスタと言われるものにここでは羊肉と野菜の煮込みが掛けてある。
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チヨ[マグレブ料理はスパイスをたくさん使って味が深いのですが、味が薄いのでは無くやさしさがありますね。]昴[ボクもそのように思います。美味しいです。]ミントティーとデザートはイチジクと熟れたザクロが出てきた。
すず[この地区ではあまりにも一般的過ぎてこのようなものは普通は出てこないのですが、地域を代表するものですので当然に味が良くて外国人には喜ばれているようですよ。]
食事を終わって一行が車2台を連ねて所有のクルーザーに到着すると、全スタッフ13人が整列した。[ご苦労様。試運転はどうでしたか。][とても快調で全く問題ありません。]それぞれが客室に案内されたがほとんどはクルーザーのプールで泳いでいる。
植栽も南国の花が咲き乱れていていい感じである。犬4匹は洗ってもらって自由に泳いでいるが、子供たちは浅めになっているところで、犬達と一緒に泳いでいる。音楽は王様の好きなパティペイジの曲が流れているが、各自のビーチベッド側の小テーブルにはジュースと果物が置かれている。ここのマリーナにはモナコなどに係留されていた上流の富裕層所有のもの多数が並ぶようになったが、1,500トンを超えるようなものは今のところ見当たらないし、植栽が付属して花が咲き乱れているものもない。
バリアで囲まれて温度と風雨に波がコントロールできて、散水も自動になっているので比較的楽に維持ができているのである。
1,500トンの大きさにしたのも正解のようだ。2,000トンでは大きすぎるし、1,000トンではパンチ力不足なのでこんなところか。
翌日、王様一行は10:30に離岸して11:30にイスタンブール港の到着するようにセットした。
途中までセーリングしてから超能力でジャンプをして港に着くのである。もちろんサスケが運転席で操作をするが、ゴン太も見守っている。ジャンプをする時間は11:10なのでそれまではデッキに出てほとんどが景色を見ているようだ。
すず[1.500トンってかなり大きいんですね。日本の巡視船は1,000トンからですのでそれ以上ですもんね。]長[1,000トンクラスだとうまい具合にプールが取れないのでこれぐらいは必要ですよ。さすがにゴンちゃん、ピタリとサイズも合っている。しかしこの植栽は目立つな。何であんなところにいっぱい花が咲いているんだろうと思うはずだ。]
すず[地味に普通の人が乗っている船じゃあないんだと解れば面白いですね。昨日も100人くらいは見に来ていたような感じでしたね。]長[世界一の長者の船なので好奇心で来ているんでしょうね。]
ジャンプをする時間になったので全員がキャビンの中に入ってきた。
運転席ではサスケが着地点のモニターを確認して、気を入れて瞬間移動をした。港の少し前から走って入るのである。着岸地点には予定通りに専用車2台に警護車1台それに大使館員2人が待っていた。入国手続きはすべてが終わっているようである。
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明日香大使館員[いらっしゃいませ。お待ちしておりました。すみませんがやはり首相が嗅ぎつけまして、これから行かれるレストランで待っているので15分だけ時間をくださいということです。]
[なるほど。まあ、予想していたことなのでしょうがないな。そういうことで志野さんと昴達は別テーブルで食事をしていてください。]サスケ[ちょっと非常識ですね。今まで一度も合う努力をしないでプライベートな時に割り込んでくるとは。][来ちゃったものを追い返すわけにいかないので、行ってみましょうか。]一行は眺めのいいプチホテルのレストランにやってきた。
前菜が並んでいるテーブルとは別のテーブルに首相と経済大臣が座っていた。予定通りに志野たちは別テーブルに行った。首相[突然押しかけて申し訳ありません。非礼なことは充分に承知しています。][差し迫った案件があるようですね。話してください。]
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首相[C国のワクチン外交に乗る形で積極的に接種を進めましたが、いっこうに効き目がなく新型コロコロに対応できておりません。すみませんが王様のお力で何とか収めてほしいのですが。
見返りとしましてバングラデシュやインドと同じ建築や管理それからパソコンや携帯の販売での超能力費を認めます。それから電力にガスに新聞もインドと同様で結構です。あとはクジラにマグロですか、これも超能力費7割を認めて税関を通さないでガンガン売ってもいいですよ。]
[わかりました。ゴンちゃんにユリちゃん話の通りトルコ中のコロコロ患者を治療します。いいですか。]ワンワンワン。[それでは行きますよ。”ムッ”完了しました確かめてください。]
すぐに2人の秘書があちこちと連絡を取っている。首相[確認しましたが全て治っているようです。それからインドやバングラデシュでもされているようですが、イミグレを通らずにそのまま車を乗り入れてきてもOKですよ。では失礼します。]
美味しいものが好きな王様一家や子供達の様子を書いていきます。