恐怖の日南キャンプ!強敵あらわる!?
見事鬼退治の許可を得た桃太郎パーティー。
だがまだ課題が山積みだ。
桃太郎はその課題を解決するために対策を取る!
鬼退治の許可が下りた桃太郎たちはトレーニングのため日南に来ていた。
ここでキャンプをはり、もう一度鍛え直すためだ。
実際の戦いを想定しての厳しいトレーニングにメンバー全員がさすがに疲れていた。
今夜は宿泊している旅館で慰労会だ。
それぞれが思い思いに楽しんでいる。
猿田彦などはさっきから何本もお酒をあけて大騒ぎだ。
ふと柴大夫涼子が口を開く。
「ねぇ、桃ちゃん。これで私たち鬼に勝てるかな。」
桃太郎は遠くを見つめながら言った。
「ああ、実戦に向けて連携の練習やフォーメーションも磨いてきた…。死角はないだろう」
その時ッ!
空中から何か飛んできて一同の真ん中に突き刺さった。
棒状の手裏剣だ。
「フッ、その程度か……」
「誰だ!ッ」
桃太郎が叫ぶ。
猿田彦がトイレに行ったときに開けっぱなしにしていた扉のところから1人の老人が入ってきた。
「ワシはウルトラソッ拳の使い手、毒蝮血槍富士じゃ。
世の中を困らせている鬼を退治するという者が合宿をしていると思って来てみたが…
フンッ!この程度か!」
猿田彦がいきり立つ!
「何だと!いくらじじいでも許さねえねぜ!死んでもらう」
「私も〜〜激おこぷんぷん丸!いかほど〜!」
1人の老人相手に猿田彦と涼子が2人がかりで突進する!
「この合宿で鍛えた新技!
アルティメットビューティーペア!
キレイなバラにはトゲがある!」
猿田彦と涼子が手を握り、高速で回転しながら老人に迫る!
ガッシャワーーーん!!
猿田彦と涼子が座敷のテーブルのところに投げ出された!
「フンッ!この程度か!」
黙って酒を飲んでいた桃太郎が立ち上がる。
「おい…じい…さん何をやった。」
「フン!あまりに弱いから遊んでやったまでよ」
「これで終わりだ!!!!!!!」
桃太郎がとても目では追いきれない速度で毒蝮に飛びかかった!
「!!!!!!!?????」
次の瞬間桃太郎は電灯のところに逆さ吊りになっていた。
「なん…だと…」
「フォフォフォ、これがウルトラソッ拳」
「相手の力を利用して強烈なダメージを与える」
「そして時の流れをもコントロールできるのじゃ…」
桃太郎は床に落ちた。
「そ、そんな拳法があったのか…。」
「じいさん、それを俺たちに教えてくれ!」
毒蝮は桃太郎を力強く見つめた。
「ええで〜」
「!!??」
「じつはワシも鬼のことは苦々しく思っておっての。
自分で行くのは面倒じゃが、誰かいい人おらんかな〜と思っておったのじゃ」
「おお!じゃあこの拳法を覚えれば鬼に金棒だな!鬼だけに!なあ桃太郎!」
猿田彦が嬉しそうに叫ぶ。
「ああ、だが教えてもらうのにどんな条件があるんだ」
桃太郎は拳を握りしめる。
返答次第ではその拳を毒蝮の顔へ突っ込むつもりだ。
「条件などない…
平和な世を少しでも早く実現してほしいだけじゃ…」
「!!」
「おいおい!じいさんそれでいいのか!」
「フンッまあ今夜は酒でもおごってもらおうかの」
「おお!」
一同は歓喜した。
あれほど強い拳法を身につけられれば怖いものはない。
毒蝮の登場で一度は冷めた座の空気が再び温まった!
秘法、ウルトラソッ拳の修行をすることになった桃太郎たち。
果たしてその修行に耐えられるのか。
どんな修行が待っているのか。
期待しながら次回を待て!