鬼退治に最強の相棒登場!?
喜び勇んで鬼退治に応募した桃太郎一行。
しかし、リーダーの桃太郎から見ればあまりに脆弱なパーティーであった…。
ここで桃太郎はかつてない対策を打つッ!!!!
張り詰める緊張…。
キーーーンという音さえ聞こえてきそうな静寂。
ここは城下の会議室。
鬼退治に向けて桃太郎がメンバーを招集したのだ。
桃太郎はおそらく30分は口を開いていない。
だが、誰も文句を言わない。
これから向かえるであろう厳しい状況が予想されるからだ。
「今日来てもらったのはほかでもない…。」
桃太郎が口を開く。
「鬼退治に向けて考えうる限り最強のメンバーが集まったと思う…だが!まだッ!足りない!!!!」
一同は驚愕する。
「!!!!!」
「圧倒的にパワーが足りない!技術が足りない!なにもかも!」
銃使いの三十郎が不満そうに口を開く。
「…おやおや、どうしたことでしょう…この三十郎がいながら戦力に不満とは…。」
三十郎はおもむろに立ち上がると窓際に向かって遠くを見つめた…。
桃太郎は、
「人類では最強だと思う…」
「だが、鬼を退治するには足りないんだ…」
「そこでみんなに渡したいものがある。」
紅一点の柴太夫涼子が飛び上がる。
「えーーーなに???くれるの!SK-IIのパックかしら!」
桃太郎は急に立ち上がると椅子の周りを一周し、机を叩いた。
「違う!鬼退治に向けて最強のサポートとなる道具を用意した!」
「これだ!!!!!!!」
「これはKey Bee Dang Goodだ!
鬼退治の鍵(Key)となるミツバチ(Bee)から集めた汁を、さらに煮詰めて作った団子だ。」
猿田彦は思わず叫んだ。
「おいおい!それを食べたらどうなっちまうんだ!」
「これを食べると百人力。全員が初対面のパーティーに行っても物怖じせず過ごすことができる…
会った記憶のない親戚に法事で「よー久しぶり。小さいころ俺と遊んだの覚えてる?」と言われても当たり障りない対応ができる…
まさにドーピング級の団子なんだ!
これを食べたらオリンピックに出るのは諦めたほうが良いな。」
猿田彦は飛び上がりながら、
「なんて日だ!
桃太郎!それを俺たちにくれるっていうのか!」
桃太郎は会議室を一周したあと、
「ああ、そうだ。
これから厳しい合宿に入る。覚悟してもらわないといけないからな」
涼子が着物を振り乱しながら
「どんだけーーーー!!!でも超嬉しい!!!
私鬼退治、鬼がんばれそう!」
桃太郎は思わず笑った。
「ああ、それを期待してさ。がんばってくれよ!」
その場にいた全員が叫んだ!
「おおおおーーーーーー!やるぞ!」
桃太郎の機転で一同の結束はより固いものになった。
いくら最強の鬼とはいえ、このパーティーに勝てようか、いやない。
最強の道具、きび団子を入手した桃太郎パーティー。
いくら強い鬼とはいえ、このパーティーには勝てないはずだ。
次回を期待に枕を濡らしながら待て!