1社 3度の飯よりドル箱
とりあえずって事で短いです。次回から長めにします。
京都・四条。観光客が多く、年中賑わってる。そんな中、とある店。その中に彼女は居た。
腰まである長い紫色の髪。モフモフの尻尾が1本。彼女が『雪華』。町外れにある雪芽稲荷神社の主祭神。女性の狐の神様。ご利益は恋愛成就。
しかし彼女には困った事に神様としてどうかと思うところがある。それは……。
「なんでじゃああああ!!!!お前今のは当たるやろ!!!!」
この神様、事もあろうかギャンブラー。しかも昔から。平日はパチンコ、土日は競馬と屑の極みである。なおこの世界ではパチンコもスロットも国営化されていて合法です。
「神様が嘆くなよ。みっともねぇ。」
隣に座っていた若い男が小さく呟く。しかしその声は雪華に聞こえている。
「なんじゃと!若造が……今に見てろ。目に物見せてって!もう金がねーじゃん!」
更に嘆く雪華に店員が急いで駆け寄って来た。
「雪華様……時間が……。」
「なんやと!?まだそんな時間じゃ……。」
スマホで時間を確認。20時12分。
それを見た瞬間、顔を真っ青にして、外に飛び出して神社へと向かう。飛べばすぐに帰れる。しかしそんなことは忘れて全速力で帰る。
「やっべえ!完全に門限過ぎたわ!帰ったら絶対怒られるやん!」
何かに恐怖しながら帰る。
雪芽稲荷神社は町外れにある。賑やかな町中とは違い、自然が多く、静かな場所。
そうこうしてる内に雪華が帰ってきた。30分は掛かるところを10分で帰ってきた。
「ゼェゼェ。ふぅー。なんとかなってくれ!」
神が神頼みしながら玄関の扉を開けると、そこには一人の男が立っていた。
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