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4.溺れるほどに愛される後日談-宇

ここまでくればもうわかるね、今日は兎王陛下だ。

フェミニスト風だったんだけどどうなのかな、この一か月間、あまりわたしとも交友していない。

お忙しかったのかな。



「入ってもいいかな、雛姫」

なんと戸の外から入室の許可を求める声だ。

「は、はい。どうぞ」

あまりの紳士さに思わず許可してしまったじゃないか!


…断ったって入ってくるのは知っているし、それをすると機嫌を損ねるだろうことだってわかってるんだわたしは。


「雛姫、今日も元気かな?」

なんだか流れるようにお茶を淹れてくれたし、触診の感じで顔や喉の確認をされた。

「…??ええと、元気です」

戸惑い声を漏らすと、

「このひと月の間に、医師の資格を取ってきたんだ」

とはにかむ美ショタ。



ひええうつくしかわいい!!



連日可愛さにやられそう!!

「…医師?」

「そ。雛姫を他の医師(おとこ)に診せるって思うと殺しそうになるから、それなら僕がって思って」

確かにこの国の医師は99%男性だ。

特に高位になればなるほど。

女性の躍進なんてあまり考えられていない世界だ、仕方ない。


「だから今日からは、僕が雛姫の専属のお医者さんだし、薬師だよ」

とても嬉しそうに微笑まれ、ずきゅんと心臓が撃たれた。


こうやってヤンデレは仕舞っていてくれると嬉しい。

さっき片鱗は出ていたけどまだ大丈夫だ、無視無視。


「で、では何かあれば一番にご相談します」

多分これが正解の返答のはず、だ。

「うん。あ、そうだ、センセイって呼んでよ。烈センセイって」

わたしの首や耳に触れていた手が突如艶めかしいものに変わる。


「ふあぁ…ッ」

油断していたから可笑しな声が漏れてしまい、さっと顔が熱くなる。


「可愛いね、雛姫は。ねえ、呼んで?」

顎を細い指で掬われると、ぐいっと顔を近づかれて囁かれる。



どいつもこいつもパーソナルスペースぶっこわれてんのかな。



「烈…せんせい」

「ああ、最高。思ってたよりずっといいな。ねえ雛姫はイイコかな?悪いコかな?」

どのタイミングで豹変されるのかわからないのだけど、わたしは確実に何かを踏みぬいたらしい。


ほっそりしているのにわたしをひょいと持ち上げると、寝具に横たえられる。

慌てて距離を置こうとしたのを目ざとく見つけられてしまい、「悪いコだったみたいだね」と妖艶に微笑まれる。


優しくお腹を押さえつけられ、そっと腹部を撫でられると何故か体がぴくりと震える。


「その『なんで』って顔もイイね、ふふ、雛姫は本当においしそう」

ぺろりと赤い舌が彼の赤い唇を這う姿に、目が離せない。



「本当ならこのままオシオキって食べちゃいたいんだけど…抜け駆けすると怒られるからね。」

言葉と行動があっていない。

なぜか太ももの上によいしょと乗られた。


「だから、味見だけ」

いつの間にか解かれていた帯が除けられ、むき出しになった薄いお腹に烈さまが舌を這わす。

「んっ…んうっ…」

うっかり快感を拾ってしまったようで、軽いパニックに陥る。


どうして?お腹を舐められているだけなのに!!

こんなの知らない。


「烈…さま、もうッ」

やめてと叫びたかったのに、手で口をふさがれてもごもごしてしまう。



「センセイでしょ?」

赤い目が更に赤くなっているように見えた。

こくこくと何度も頷くと、手を離してもらえた。



「烈せんせい、その、あまり…これ以上は…」

もにょもにょと言いながら目を逸らすと、仕方ないなとばかりに溜息をつかれた。



「じゃあキスしようね」

じゃあってなんだ!!

「ほら早く…理由、言わないとわからないの?悪いコだねって言われたいの?」

「わかります!します!」

元気よく宣言すると、「ふふ、残念」と笑われた。



このお方、12人の中で2番目にお若い見た目なのに妖艶さでいうと断トツの一番なんだよな。

さすが美形ぞろいの兎族って思っておこう。

わたしの母様も妖艶美女だし。



押し倒したまま顔を寄せてきたので、少しだけ首を持ち上げて口付けた。

間髪入れずに寝具に頭を押し込まれ、身動きの取れないまま角度を何度もかえるような口づけを受ける。



「ん、んくっ…」

苦しい、と軽く烈さ…いや烈せんせいの胸を押すと解放された。


「はあ、はあっ…」

苦しかった。全力で息を吸う。

「ごちそうさま。あー舌いれたいなあ。ダメかな。雛姫内緒にできる?」

にこっと聞かれ、わたしは全力で首を横に振った。


「だよね、まあ他の王も聞いてるしここまでにしよっか」

明るく声を掛けられて、わたしはしばし呆然とした。



他の王にも聞かれてるの!?ぜんぶ!?

「抜け駆け防止策だよ。ぼくたちは互いの理性をあんまり信用してないからね」




そのあとは体にいい薬を処方してくれたり、普通に勉強になった。

まあわたしは適当な草と適当な草で傷薬が作れるんだけど。



それを披露したところ。

「神秘だね、こればっかりは」

と苦笑いされてしまったのは解せない。



わたしいつかこの力を使って痺れ薬とか作ってやるんだ…!

王に盛ってもいいかは別の問題だけど。





毛色は違いますがよかったらこちらもお願いします。完結済みです。

『光の勇者は竜の姫と月の騎士に執着(あい)される』

https://ncode.syosetu.com/n6804fq/

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