トモダチ
すると 太樹と阿部さんも笑いだした
「何か 俺が笑われてるみたいじゃね〜か〜」
皆に笑われながら ガクッと肩を落としたので
した・・・
白木さんは笑い終えると 僕を見ながら言った
「東條さん やっぱりいい人ですね」
「え?そうかな?」僕が言うと
「どうやら 私達は お邪魔みたいですわね」
阿部さんはそう言って テーブル席に移動した
カウンターを挟み 白木さんと2人・・・
困ったな そう思ってると
「お友達 いい人達ですね」白木さんが言った
「ああ 太樹は高校からの悪友で・・・」
すると カップを握りながら
「そんな友達 居るのが羨ましいです」
寂しそうな瞳で 白木さんが呟いた
すると テーブル席に居た筈の阿部さんが突然
白木さんの背後から 顔を出して言った
「私はもう白木さんと 友達だと思ってるけど
私じゃダメかな?」
「え!?」「阿部さんが私と?」
「やっぱ 突然だし 図々しいかな?」
「そんな事ないです って言うか それより私
でいいんですか?」
「当たり前じゃない 私が白木さんと友達に
なりたいって 思ってるんだから」
「有難う とても嬉しいです」「私このお店に
来て良かった 本当に良かった」
そう言った白木さんの瞳には涙が溢れていた
何時の間にか 蚊帳の外に・・・だけど 白木
さんが嬉しそうだし いいか!そしてひっそり
と 洗い物の続きを始めたのでした・・・