イミガナイ・・・
だが白木さんの発した言葉に その思いは
揺らいだ
「ここは何処?貴方達は誰?」
それを聞き驚いた・・・が 本当に驚いたのは
次に白木さんが言った言葉だったのです
白木さんが次に言った言葉 それは足元で
うつ伏せになってる 僕を見て
「と 東條さん⁉ 大丈夫?どうしたの?」
そう言ったのです
「ど どう言う事? どうして僕を憶えてて自分
の事や太樹達の事を忘れてるんですか?」
すると暫く沈黙が続き 答えが返って来た
「貴方の記憶を消そうとした時 彼女のココロ
が 異常に拒否反応を示して 貴方の記憶が
消されるのを守った その結果が・・・」
「それで 僕以外の事を忘れてしまったと?」
「ええ そう言う事になるわね」
「そんなバカな事が・・・」
「まぁ 時間が経てば思い出すかもしれないし
そうじゃないかもしれない でもそれは貴方
には関係無い事でしょ それじゃあ逝くわよ」
「ちょっと待って下さい それじゃあ意味が」
僕が言いかけると 間を置かずに
「意味なんて無くて いいんでしょ?」
そう言い放った
「確かに言いましたが 僕の事を憶えていては
意味が・・あ・・・」そこで言葉が詰まった
「命を繋ぎ止め 私は貴方の言われた通りに
記憶を消した でも彼女がそれを拒み結果的に
こうなってしまった そうよね?」
「そ そうです・・・が」
「それでも貴方は命を賭して 彼女を助けた」
「そうです」
「それが 全てだと私は思うんだけど」
そう言われて 僕は何も言えなかった 確かに
その通りだけど でもこれじゃあ・・・意味が
違う 違う そうじゃない 白木さんが目覚めて
それを 目の当たりにして 僕の名前を呼んだ
それが 傍に居たい 白木さんと生きたい
きっと 僕を そう思わせたんだ
その瞬間ボロボロ 涙が零れ落ちた
「生きたいです 死にたくない ・・・」
だが 何も返事は返って来なかった
それが答えなんだろうと 僕は思った
すると 暫くして 口を開いた
「私の役目は魂を天界へと導く それだけよ」
「ええ 分ってます」
僕はそう言って 静かに目を閉じた・・・




